結木滉星:役者業は「楽しくて、充実」 “ルパパト”に感謝の思いも 「#コールドゲーム」長男の二面性に注目

連続ドラマ「#コールドゲーム」に出演する俳優の結木滉星さん
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連続ドラマ「#コールドゲーム」に出演する俳優の結木滉星さん

 女優の羽田美智子さん主演の連続ドラマ・オトナの土ドラ「#コールドゲーム」に出演する俳優の結木滉星さん(26)。隕石(いんせき)衝突の影響で氷河期に入った地球を舞台に、羽田さん扮(ふん)する天才詐欺師・木村祥子が、偽装家族の母として過酷な日々を戦い抜く姿を描く。祥子の長男・大輝を演じる結木さんは、「“生きる”ということがテーマで、今のこのご時世にも合っているんです。ドラマを見てくれた人が『もうちょっと頑張ってみるか』と思ってくれたらうれしいです」と話す。コロナ禍がきっかけで、仕事の向き合い方が変わったという結木さんに、ドラマへの意気込みや俳優業について聞いた。

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 ◇羽田美智子がムードメーカー 大輝は「内面を大切に」

 ドラマは、NHK大河ドラマ「天地人」、東海テレビ連続ドラマ「隕石家族」などの小松江里子さん脚本のオリジナル作品。第七支部では、生存者たちは限りある食糧や資源を分け合いながら共同生活していて……という設定。結木さん演じる大輝は、イケメンで身体能力も抜群。女性人気が断トツで、第七支部内の女性たちから猛烈アプローチを受けている。恋人と父親を死に追いやった人物に復讐(ふくしゅう)を企てていて……という役どころだ。

 今作への出演が決まったときの思いを「大輝は物語の中で重要になってくるキーパーソンなので、気が引き締まる思い」と振り返った結木さん。「イケメンで女性に人気がある、という設定がありますけど、大輝の魅力ってそこじゃないというか。人のことを思いやれて、男気があってかっこいいなと思いますし、どちらかというと内面を大切にしながら演じていこうと思っていました」と役への思いを話す。

 撮影現場では、羽田さんがムードメーカー。「気さくで、誰にでも平等で、明るくて。羽田さんがいらっしゃったら現場が明るくなるし、みんなが笑顔になります」と話す。そんな羽田さんは、撮影期間中、結木さんのカレンダーをメークルームに貼ってくれていたといい、「『貼ってくださった』というより、『貼られた』というか……(笑い)。ちゃんと1週間ごとに(カレンダーのページを)変えてくださっていて、うれしかったです」と笑顔を見せる。

 第1話では、羽田さん演じる祥子が、第七支部で反乱を起こした人たちに「今のこの世界を生きるには、寂しさや孤独、時には泣きたくなるような気持ちにも耐え続けるタフなハートが必要なのよ。甘ったれんのもいい加減にしな!」と叫ぶ場面も登場した。結木さんによると、ドラマにはぐっとくるセリフがちりばめられているという。

 「僕自身、コロナがあって仕事が停滞した時期とかもあって。だからこそ仕事ができる喜びと、仕事に対しての感謝をすごく感じました。そんな中で、メッセージ性のある『#コールドゲーム』の撮影では、すごく影響を受けました」と明かす。「僕だけでできる仕事なんてないんだなというか……僕のために動いてくれている人がたくさんいて、その人たちに対して恩返しもしたいですし、そういうふうに思えたのはコロナがきっかけで。自分の中で大きなターニングポイントになりました」と続ける。

 ◇演出家・鈴木勝秀との出会いで変化

 結木さんは、1994年12月10日生まれ。大分県出身。学生時代のスカウトがきっかけで芸能界入りし、2012年にデビュー。「高校のときは学業優先だったので、単発の仕事をする時期が3年ぐらいありました。初めてのお仕事はCMだったのですが、わけがわからず一日が終わりました」と当時を振り返る。

 大学1~2年の頃、演出家の鈴木勝秀さんとの出会いがあった。「それまで中途半端で、やりたいこともとくに決まっていなかったんですけど、スズカツさんに出会って、役者業の奥深さ、演じる楽しさに気づかされて。そこから意識が変わって、自分が満足するまでは絶対に(役者業を)続けていこうと思って」と変化を明かす。

 2018~19年放送の特撮ドラマ「スーパー戦隊」シリーズ「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー(ルパパト)」(テレビ朝日系)で、熱血キャラの朝加圭一郎(パトレン1号)を演じ、注目を浴びた結木さん。「テレビドラマにガッツリと出るのは初めてに近かったので、一から勉強させていただきました」と振り返りながら、「原点になるのかわからないですけど、『自分のお芝居だけ考えていてもできないな』と気づくことができた。ルパパトには感謝しています」と感謝の気持ちを語る。

 「今楽しくて、充実しています」と役者業について話した結木さん。今後について聞いてみると、「僕にしかできない要素を取り入れながら、唯一無二の役者になりたいなと思っています」と力を込めた。

 最後に、視聴者に向けて「大輝は、物語が進むにつれて、感情を爆発させるシーンも多くなってきます。一人でいるときと、みんなでいるときと全然顔が違うので、二面性を楽しんでもらえたらいいなと思っています」と呼びかけた。

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