中村ゆりか:「痴情の接吻」で色気たっぷりの“ツンデレ女子”に “怪演”も話題…女優業への思い

連続ドラマ「痴情の接吻」に出演する女優の中村ゆりかさん
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連続ドラマ「痴情の接吻」に出演する女優の中村ゆりかさん

 テレビ朝日で7月3日からスタートする連続ドラマ「痴情の接吻」(ABC・テレビ朝日ほか)に出演する女優の中村ゆりかさん。ドラマは、中村さん演じる読書が生きがいのヒロイン・和華と、彼女へいちずに“愛を餌付け”する、「A.B.C-Z」の橋本良亮さん演じる主人公・上条の恋模様を描く作品で、刺激的なラブシーンも繰り広げられる。昨年放送のドラマ「ギルティ~この恋は罪ですか?~」(読売テレビ・日本テレビ系)での“怪演”も話題となった中村さんは、「本当に刺激的なラブストーリー。こんなに甘い感じの色気たっぷりな役柄は初めて」と話す。中村さんに、女優業への思いを聞いた。

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 ◇“上条”橋本良亮との“ツンデレ同居生活” 「翻弄される瞬間もすてき」

 ドラマは、少女マンガ誌「プチコミック」(小学館)で連載中の如月ひいろさんの同名マンガが原作。中村さん演じる柏木和華は、本が大好きで、「恋愛」よりも「本」が大事という読書愛好家。10年ぶりに再会した高校の同級生・上条忍から突然同居を提案されて……という役どころ。

 「純粋なラブストーリーなので、楽しみながら演じられたら」と今作への思いを語った中村さん。最初は上条を警戒していた和華だったが、上条からのいちずな“愛の餌付け”に徐々に心を開いたり、開かなかったり……。そんな和華と上条の“ツンデレ同居生活”が描かれるが、「上条にどんどん心を持っていかれるところとか、現実の女の子にすごく近いんじゃないかなと思って。リアルで経験したことがないので、すごく楽しみ」と笑顔を見せ、「上条に翻弄(ほんろう)される瞬間もすごくすてきなんじゃないかな」とアピールする。

 上条を演じる橋本さんは「すごく穏やかな方で、まさに上条のたたずまいをされている」と印象を明かす。

 今作は、谷崎潤一郎の名作小説「痴人の愛」をモチーフにしており、官能小説のように美しく、刺激的なラブシーンも繰り広げられる。この取材が行われたのは、物語が進む前の序盤のキスシーンを撮影していた頃だが、中村さんは「これから危うい恋愛に進むのかなと思わせるような魅力的なシーンになったんじゃないかな」と手応えを語る。

 「こんなに真剣に恋愛と向き合う役は初めて」という中村さんは、「視聴者の方が見ても、一緒にドキッとしたり、引き込まれたりしてほしいと思いながら演じるようにしていて」と話す。ちなみに、和華は「キュンとした表情が多い」という。

 ◇「自分をなくして、役になる」

 中村さんは、1997年3月4日生まれ。神奈川県出身。O型。中学生の時にスカウトされ、2011年に女優デビュー。土屋太鳳さんが主演を務めるNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「まれ」(2015年)をはじめ、人気マンガを実写化した浜辺美波さんの主演ドラマ「賭ケグルイ」(MBS・TBS系)シリーズなど、数々の作品に出演してきた。

 昨年は、1~3月に放送されたドラマ「女子高生の無駄づかい」(テレビ朝日系)で、頭は良いが感情が“死滅”している鷺宮しおり(通称・ロボ)を演じた。次のクールで放送された「ギルティ」では、二面性のある確信犯的悪女キャラ・瑠衣を演じ、演技の振り幅が注目を集めた。男性を誘うといったラブシーンに挑戦したほか、怒りを爆発させる演技などに「怪演」と称賛の声が上がった。

 バラエティー番組「あざとくて何が悪いの?」(テレビ朝日系)では、“あざとい女”を演じて“あざと可愛い”一面も見せるなど、さまざまな役柄を演じている中村さんに、女優業についての思いを聞いてみた。

 「難しいですね。役柄と向き合うたびに、自分をなくしているというか……」と思いをめぐらせる中村さん。「作品に入ったら自分をなくして、その子になるというか。気づいたら『私ってどういう性格をしていたのかな?』とか、『今までどういうしゃべり方をしていて、どういう顔でいたのかな?』というのを忘れちゃう」と裏側を明かす。

 プライベートでは、いつの間にか演じている役の口調になっていたり、久しぶりに会った友人から「変わったね」と言われることもあるのだという。「『えっ、どこが変わったのかな?』と自分では気づかないというか……。ある意味、ちゃんと役になりきれているのかなと思うようにはしています」と話す。

 ◇ターニングポイントは「最近」

 “中村ゆりか”という名前よりも、演じている役柄で覚えてもらうことが多いという。「そこにちょっと寂しさを感じたりもしていたんですけど……」と率直に語りつつも、「最近は『ちゃんと役と向き合っているんだな』とポジティブに考えるようにはなりました」と変化も明かす。

 役をやっていくうちに自分自身も成長し、どんな作品でも「(自身の)新しい一面を見つける」という中村さん。「どの役柄もちゃんと適応できるような女優」を目標としており、女優としてのターニングポイントは「最近」だと感じている。「『ギルティ』は『ギルティ』なりの成長を見つけさせてくれる場所。『痴情の接吻』では、新しい自分が出てくるのかな?という楽しみはありますね。すごく新しいチャレンジになるような役柄なので、ここでの成長を見せられるとうれしいなと思います」と意気込みを語る。

 最後に、中村さんは、視聴者に向けて「魅力がいっぱい詰まった作品を皆さんに早く届けたいです」と呼びかけた。

 ドラマは、テレビ朝日で7月3日深夜2時10分、ABCテレビで7月4日午後11時55分スタート。第2話はテレビ朝日で7月10日深夜2時10分、ABCテレビ7月11日午後11時55分放送。

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