DUNE/デューン 砂の惑星:映画館で見るべき理由 「映像化不可能」と言われた“伝説”SF小説原作

映画「DUNE/デューン 砂の惑星」の一場面(C)2020 Legendary and Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved
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映画「DUNE/デューン 砂の惑星」の一場面(C)2020 Legendary and Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved

 フランク・ハーバートさんのSF小説が原作の映画「DUNE/デューン 砂の惑星」(ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督)が10月15日に公開され、「これが映画館で見るべき作品」「映画館で映画を見る楽しさを再体験した」とSNSなどで話題になっている。同作は、IMAX版がとくに好評で、公開から3日間のIMAX興行収入比率が2020年公開の「TENET テネット」(クリストファー・ノーラン監督)の約25.5%を上回る約29.3%を記録しており、劇場ならではの映画体験を求める観客が多いようだ。同作を映画館で見るべき理由を紹介する。

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 ◇世界初「Filmed For IMAX」認定作品

 「DUNE/デューン 砂の惑星」は、1965年に発表された小説が原作。未来が見える能力を持ち、全宇宙から命を狙われる主人公、ポール・アトレイデスが、家族とともに移住した砂の惑星・デューンで戦いを繰り広げる。日本語吹き替え版では、声優の入野自由さんが主人公・ポールを演じるほか、皆川純子さん、森川智之さん、安元洋貴さん、内田真礼さんが声優として出演する。

 同作は、IMAX社の全面バックアップのもと、クリエーターが意図したクオリティーの映像、音響が劇場で劣化することなく再現される「Filmed For IMAX」に認定された世界初の作品だ。劇中には、IMAXカメラで撮影された“IMAXシアターでしか見られないシーン”が1時間以上あり、臨場感ある映像、高精度のサウンドを体感できる。

 ◇IMAX、4D、Dolby Cinema、日本語吹き替え版 上映フォーマットで見どころも変わる?

 数々の洋画大作が、日本語吹き替え版をはじめ、IMAX、Dolby Cinema、4Dなどさまざまな上映フォーマットで公開されることが当たり前になっているが、「DUNE/デューン 砂の惑星」は、上映フォーマットごとの見どころがある。

 未来が見える能力を持つ主人公・ポールの視点に注目してみると、通常スクリーンの画角から一気にフルで映像が広がるIMAX版では、ポールの現在視点と未来を見る視点の違いが画角サイズで表現されている。ほかにも、画角の変化を使った演出が多く登場し、どのシーンで画角が変化するのか、注目してみるのもいいかもしれない。

 IMAX、Dolby Cinemaでは、キャラクターたちの声、音が聴きどころだ。ポールとポールの母・ジェシカは、声で人を意のままに操る「ボイス」という能力を持っており、監督もこだわり抜いたという迫力のボイスを体感できる。日本語吹替版では、ボイスが日本語にローカライズされているため、上映フォーマットによってボイスの演出の違いを楽しむこともできる。

 広大な砂漠の惑星・デューンの世界観を体感したい人には、4Dがおすすめだ。広大な砂漠に舞う砂を見ながら風を感じ、爆発シーンの光、巨大な怪物・サンドワームが近付いてくる振動など五感を使ってデューンを感じられる。

 映画の原作「デューン/砂の惑星」は、あまりに壮大なスケールのため完全な映像化は不可能と言われ続けてきた伝説のSF小説。不可能を可能にしようとしたのが、「メッセージ」「ブレードランナー2049」で異次元の天才と称されたドゥニ・ヴィルヌーヴ監督だ。一体どんな映画体験ができるのか。劇場でじっくりと味わいたい。

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