星野源:大反響の「おんがくこうろん」 テレビ的なバラエティー要素「極力省いた構成に」

NHK・Eテレの音楽教養番組「星野源のおんがくこうろん」でホストを務める星野源さん(右)=NHK提供
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NHK・Eテレの音楽教養番組「星野源のおんがくこうろん」でホストを務める星野源さん(右)=NHK提供

 NHK・Eテレの新音楽教養番組「星野源のおんがくこうろん」でホストを務める星野源さん。番組は、毎回1人の「歴史を変えた音楽家」にスポットを当てる全4回のシリーズとして、2月11日にスタートし、初回では、没後16年を迎えるヒップホップ界の伝説的プロデューサー、J・ディラ、第2回では、世界中で愛され続ける“アメリカ音楽”を作り上げてきた天才作曲家のジョージ・ガーシュウィンを取り上げた。星野さんは「どちらの回もとても大きな反響で、J・ディラやジョージ・ガーシュウィンのことを、知らない人からも、知っている人からも『すごく面白かった』と言ってもらえたのがうれしかったです」と明かしている。

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 また、初回で紹介したディアンジェロの2000年作「Voodoo」が、番組放送後にiTunesのR&Bアルバムチャートで圏外から5位に急上昇するなど、さすがの影響力で、星野さんは「テレビ的なバラエティー要素を極力省いた構成にしたので、そこを喜んでくれる人が多かったのもうれしかったですね」と振り返った。

 星野さん自身も番組を通して、新たに学んだことがあったといい、「第2回で取り上げたガーシュウィンが、陽キャな人柄だということが知れて勉強になりました。その人柄がさまざまな音楽や技術を身につけるきっかけとなり、あの素晴らしい音楽たちを作り上げたのだと思うと、とても興味深かったです」としみじみと話す。

 さらに「この番組の目的は、視聴者の皆さんの音楽の感受性を『田おこし』することにあります。音楽のことが詳しくない人や、これからいろんな音楽を知っていく子供たちに、音楽の種を植えるきっかけとなる番組にしたい」と思いを吐露すると、「音楽って聴いているうちに守備範囲が狭くなっていってしまうものだと思うので、固まりそうな耳の土をほぐしてもらうきっかけにもなったらいいなと思います。この番組を通して、音楽や音楽家の面白さを知っていただき、どんどん皆さんの『好き』を増やしていってほしいと思います。この番組のタイトルにもある“こうろん”は、“好論”と“耕論”なのですから」と語った。

 「星野源のおんがくこうろん」は、自身もさまざまな音楽に影響を受け、作詞、作曲、編曲、プロデュースを手掛ける星野さんが、音楽を解説することが大好きなパペットの「かいせついん」たちと、毎回1人の「歴史を変えた」音楽家にスポットを当て、楽しく音楽を学んでいく……という内容。番組内では、音楽家が制作した楽曲やたどってきた人生、当時の社会状況をひもとき、ミュージシャンによる実演VTRも交えて、現代の音楽に与えた影響や魅力も紹介する。

 2月25日午後10時半から放送の第3回は、アース・ウィンド&ファイアーの大ヒット曲「September」や「Boogie Wonderland」を共作した米デトロイト出身ソングライター、アリー・ウィリスを特集する。

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