全領域異常解決室
第7話 すべてお話します 物語はここから始まった
11月20日(水)放送分
女優の今田美桜さん主演の連続ドラマ「悪女(わる) ~働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?~」(日本テレビ系、水曜午後10時)が6月15日に最終話を迎える。主人公の田中麻理鈴に扮(ふん)する今田さんについて、制作サイドは「絶妙なバランスのお芝居」と称賛する。プロデューサーを務める小田玲奈さんと諸田景子さんに、今作の手応えや最終話の見どころなどを聞いた。
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原作は、女性向けマンガ誌「BE・LOVE」(講談社)で1988~97年に連載された深見じゅんさんの「悪女(わる)」。1992年に女優の石田ひかりさん主演で実写化されていて、30年ぶりの再ドラマ化だ。運良く大手IT企業に入社したものの窓際部署に配属された麻理鈴が、クセ者社員らの抱える問題にぶつかりながら、出世の階段を駆け上がる姿を描く。
さまざまな困難に一心不乱に立ち向かう麻理鈴について、視聴者から「見ていて元気が出る」「麻理鈴も頑張っているし、私も頑張ろう」などと、好意的な意見がSNSなどで多く上がっている。
小田さんは「一見うざいと言われても仕方ないキャラクター作りは、約30年前の原作が指針になっています。序盤は、どこまでやったら嫌われるか、嫌われないかのチューニングが大変でした。今田さんが見事に嫌われることなく演じたので、脚本の段階で思い切りバカをやったり、はみ出したりしてもいいんだと思えました。今田さんの絶妙なバランスのお芝居と、それを引き出した監督の手腕です」と語る。
諸田さんも「私がマンガを読んだ時に麻理鈴に抱いた感想と同じようなものを見て、狙っていたことができているのかなとうれしくなりました」と明かす。
今作のオリジナルキャラクターとして、2児を育てるワーキングマザーの間宮マミコ(桜井ユキさん)が第8話から登場した。3歳の男児を育てる母親でもある小田さんは「働く女性を後押しする内容なのに、原作にワーキングマザーの話がほとんどないんです。きっと当時は、働くママが活躍する時代ではなかったのでしょう」と語る。
現在のお仕事ドラマで、ワーキングマザーの登場は当然の流れだったという小田さん。マミコについて「自分は投影していません。あんなに『すみません』と言ってないです」と笑いつつ、「実際にはマミコのような人が多いです」と問題提起する。
女性の活躍がテーマの今作で、諸田さんは「社会を考えるきっかけになれていると思っています」と手応えを口にする。小田さんは「視聴者の皆さんが仕事をする中で、『何か変だな』と思っていることが解決できる方法が本当はあるんじゃないかなと思います。無謀だと思わないで、まずはやってみることのきっかけになったらいいと思います」と話す。
麻理鈴と峰岸雪(江口のりこさん)が「女性の管理職5割計画」(通称・JK5)の進め方をめぐり決別し、幕を閉じた第9話。最終話の見どころを聞くと、小田さんは「麻理鈴がどうやってJK5を成し遂げるか。『悪女(わる)』っぽい解決になっていますので、それを楽しみにしてほしいです」と語る。
諸田さんは「麻理鈴が見つけ出した答えには、1話から9話までで積み上げたことがいっぱい詰まっているので、振り返りながら見ていただけるとうれしいです。ドラマの世界だけではなくて、現実に起きることかもしれませんので、働く麻理鈴の姿を見て、まねできるところは現実でもまねしてもらえたらと思います」と呼び掛けた。
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