鎌倉殿の13人:“梶原景時”中村獅童がゆかりの地で名場面秘話 上総介謀殺シーン「撮影だけで5、6時間」

神奈川県寒川町で開催された大河ドラマ「鎌倉殿の13人」スペシャルトークショーに登場した中村獅童さん=NHK提供
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神奈川県寒川町で開催された大河ドラマ「鎌倉殿の13人」スペシャルトークショーに登場した中村獅童さん=NHK提供

 NHKの大河ドラマ鎌倉殿の13人」(総合、日曜午後8時ほか)で梶原景時を演じる歌舞伎俳優の中村獅童さんが7月10日、寒川町民センター(神奈川県寒川町)で開催されたスペシャルトークショーに登場した。獅童さんは景時について、「悪役として語られることが多いが、本当は悪役ではなく、御家人の中で飛びぬけて頭が切れる人。また、武士にもかかわらず和歌をたしなんでいたことから、品格も備えた人物だと思う。こうした教養と品格を持った人物として見ていただけるように今回の役を演じている」と語った。

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 寒川町は、源頼朝の右腕として鎌倉幕府創建を支えた梶原景時が館を構えていた“ゆかりの地”。町に鎮座する寒川神社へは、頼朝の嫡男頼家(後の2代将軍)の誕生の際、頼朝の妻・北条政子の安産祈願に景時の次男・梶原景高が派遣されている。会場には抽選で選ばれた約800人の観客が集まり、獅童さんから景時の人物像や共演者とのエピソードなどが語られた。

 第15回「足固めの儀式」(4月17日放送)で描かれた上総広常(佐藤浩市さん)を謀殺したシーンでは、「普通は行わないセットの中での稽古(けいこ)も行い、あのシーンの撮影だけで5、6時間かかった」などの苦労話も語られ、多くの人の記憶に残る名場面の撮影秘話に、満員の観客は真剣なまなざしで聞き入っていた。

 トークショーの開催前には、寒川神社の参拝やさむかわ中央公園内で行われたやぶさめ教室を訪れ、教室に参加していた町内の子供たちと談笑しながら交流を深めるなど、梶原景時“ゆかりの地”を満喫した獅童さん。「寒川町は以前プライベートでも訪れたことがあり、今回2度目の訪問であったが、自然も豊かで本当に暮らしやすいイメージ。さむかわ中央公園は、(自分の)子供が小さいので遊ばせるのに良さそうなところ」と町の印象を語った。

 さらに「トークショーは客席・舞台で参加者の顔を見ながらお話しできることが醍醐味(だいごみ)なので、できることなら希望者全員と顔を合わせたかった。今度は本業である歌舞伎でも寒川町に関わっていきたい」とメッセージを送った。

 一方、トークショーの主催者である寒川町の大澤文雄教育長は、「私も今日のスペシャルトークを今か今かと楽しみにしていた。今回の大河ドラマをはじめ、寒川町ゆかりの武将・梶原景時を通して、町民の皆様はじめ多くの方が町の郷土や歴史に関心を持っていただける機会となり、さらには、長期化するこのコロナ禍において、心の潤いや明日への活力につなげていただければうれしい」と語った。

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