放課後カルテ
第10話(最終話) これからも健康でいてほしい
12月21日(土)放送分
女優の川口春奈さんが、10月期の連続ドラマ「silent」(フジテレビ系、木曜午後10時)で主演を務めることが8月23日、明らかになった。デビュー15周年の川口さんだが同局系のドラマで主演を務めるのは今回が初めて。相手役を人気グループ「Snow Man」の目黒蓮さんが務める。
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昨年「フジテレビヤングシナリオ大賞」を受賞した新人脚本家・生方美久さんによるオリジナルラブストーリー。高校時代に出会った恋人との別れを経験し、新たな人生を進む主人公・青羽紬(あおば・つむぎ、川口さん)。一度は就職したものの、うまくいかずに退職し、現在は渋谷の大型CDショップでアルバイトとして働いている。8年の時を経て再会した恋人が、徐々に耳が聞こえにくくなる「若年発症型両側性感音難聴」を患い、ほとんど聴力を失っていた事実に直面。彼に対する気持ちと、今の自分を支えてくれている人たちへの思いが交錯し、葛藤していく……。
目黒さんが演じるのは、紬のかつての恋人・佐倉想(そう)。18歳で「若年発症型両側性感音難聴」を発症し、一方的に紬に別れを切り出して、何も告げずに彼女の前から姿を消した。高校時代はサッカー部のエースを務めていたが、難聴によって起きた変化に戸惑い、周囲からも期待されていたサッカーも諦めてしまった。現在は在宅で校閲の仕事をしながら、限られた人にしか心を開かずに日々を過ごしているが、紬との再会で変化が起きる。目黒さんは同局系の連ドラ初出演。2人は昨年放送されたスペシャルドラマ「教場II」(同局系)以来の共演となる。
演出は、映画「チア男子!!」(2019年)、「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」シリーズ、ドラマ「うきわ ―友達以上、不倫未満―」(テレビ東京系)などの風間太樹さんが手がける。
キャスト、スタッフのコメントは以下の通り。
出演の話をいただいて、自分にとって挑戦する作品になるという気持ちになりました。このストーリーを読んだとき、いろいろ考えさせられたり、すごく切なくなったりしながら、お話を読んでいくにつれて、どんどんその世界観に引き込まれました。
紬や想、それぞれが抱える問題に葛藤している姿がとても現実的で、私の心に刺さりました。このような作品に目黒さんとご一緒できるのが楽しみでもありますし、いろんなキャストの皆さんとこのチームで作り上げられるということにわくわくしているので、一緒にお芝居をしながら生まれてくるものが楽しみです。
紬はきっと、人生の片隅にずっと想がいるような、とにかくけなげでいちずに誰かを思い続けている女性だと思います。そんな存在の彼の耳が聞こえなくなってしまったという部分にどう向き合って、そして彼女がどのように成長していくんだろうというのは、撮影を通して私自身も楽しみです。また、明るくて芯がありながらもチャーミングな部分があったり、私が感じる紬のいとおしい部分も演じていけたらと思っています。
この作品はとても考えさせられるようなシリアスな部分も多いと思います。そんな中で紬という一人の女性が生きていく上で、いろんな人と出会っていろんな日常を送っていく姿や、紬が想に対してどう向き合って、2人がどうなっていくのか、私自身も楽しみにしています。切なくも温かい、そんなドラマにできたらと思っています。ぜひご期待ください。
出演の話をいただいて、初めて脚本を読んだとき、1話を読みながらボロボロに泣いてしまいました。そこに書いてある言葉の数々から、いろいろと想像することができて、心をわしづかみにされた感覚になりました。そして、この作品で川口さんとご一緒させていただけるということで、お芝居で学べることなどたくさん吸収できたらいいなと思います。
想はすごく優しい人なんだと思いました。優しいからこそ、耳が聞こえなくなってしまって、本当にいろんなことを考えただろうし、紬をはじめ周りの人たちにも彼なりの優しさを見せているんじゃないかなって感じました。そんな想が、周りの人たちからの支えを通じてどう変わっていくのか、演じる僕自身も本当に楽しみです。
手話に関してはちょうど1年前ぐらいに興味を持つ出来事があって、その時に自分なりに調べたことがあったんです。そういうこともあり、今回の役もそうですが、こうして手話を習っていくというのがすごくありがたいですし、分からないことも徹底的に先生に聞いたりしながら毎日たくさん勉強させてもらっています。
改めて生きていく上で気付かされたこともたくさんありましたし、最初に脚本を読んだ時に感じたこの感動を、見てくださる皆さんにも届けられたらいいなと思っています。そしてこの作品を見てくださった方が、例えば海外の言葉を覚えてコミュニケーションを取ったりするのと同じように、手話を実際に覚えて通じ合っていく、そういう温かい世界になったらうれしいです。精いっぱいで全力で演じさせてもらいます。
この数年、“ラブコメ”的な連ドラは数あれど、本気で泣ける、いわゆる“本格ラブストーリー”が少なくなってしまったな、と感じていました。主人公のヒロインが本気で好きな相手を本気で思う気持ちに共感し、ヒロインのことを応援しながら同時に自分もその相手に恋しているような気持ちになり、ヒロインと一緒に心を締めつけられるような思いで毎週ドラマを見る。そんな連ドラを作りたいと思い、この「silent」を企画しました。
連ドラのラブストーリーにおいて重要なのは、誰と誰の恋が見られるか、だと思います。飾らない言葉と等身大の自分をありのままに伝える姿勢で今最も女性の共感と支持を得ており、かつ、近年の出演作において圧倒的な“華”を感じさせている川口春奈さん。彼女が主人公(=ヒロイン)のラブストーリーを作りたい、と思いました。そして、その相手役に誰が来たら見たいと思うかな、と考えたとき、今最も波に乗っているSnow Manのメンバーであり、同時に、役者として明らかに“大器感”を感じさせ始めている目黒蓮さんの顔が浮かびました。僕自身が一番見てみたいと思ったこのお二人にオファーしたところ、快諾をいただけましたので、2人をイメージして“当て書き”でキャラクターを生み出し、オリジナルストーリーを作り込んできました。
一緒に作った“相棒”は、生方美久というド新人の脚本家です。「フジテレビヤングシナリオ大賞」の審査員として彼女の応募作を1次審査の段階で読んだその時から「一緒に連ドラを作りたい」と感じていました。「とんでもない才能が現れた」と思い、すぐに「来年に向けてオリジナル企画を考えましょう」と声をかけました。それからまだ1年もたっていないのですが、今、彼女は僕の期待をはるかに超えるクオリティーの脚本を書いてくれています。
川口春奈さんや目黒蓮さんと同世代であり、まだドラマや映画の脚本をたったの1回も書いたことのない彼女だからこそ書けるみずみずしくて新鮮で、手あかにまみれていないリアルなせりふは、間違いなく視聴者の皆さんの心に響くことと思います。新しい才能の誕生に立ち会っていただきたいと心底思っています。
また“愛した人が難聴者になる”という難しいテーマに向き合うに当たり、生方さんは自ら手話教室に通い、自身も手話を学び、ろう者や難聴者の方々のお話やご意見を聞きながら脚本を書いています。監修としてこのドラマに参加してくださっているろう者、難聴者、コーダ(聞こえない、聞こえにくい親を持つ、聞こえる子供)の方々のご意見を、監督、スタッフ、出演者、皆でお聞きしながら作品作りを進めています。
そうした思いをすべて含めて、人が人を好きになる気持ち、本気で人を好きになることで感じる、あの“胸が締めつけられる思い”を届けたいと思っています。切なくて、心の奥が痛んで、でも温かくて、優しい気持ちになれる。そんなラブストーリーにご期待ください。
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