鈴木浩介:「舞いあがれ!」で朝ドラ初出演 長崎・五島列島の役場勤めの「気のいい人」 劇団の先輩・高畑淳子とは「ズカズカ言える関係」

NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」で浦信吾を演じている鈴木浩介さん (C)NHK
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NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」で浦信吾を演じている鈴木浩介さん (C)NHK

 女優の福原遥さん主演のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「舞いあがれ!」(総合、月~土曜午前8時ほか)で、長崎・五島列島の町役場に勤めている、舞の母めぐみ(永作博美さん)の同級生の浦信吾を演じている鈴木浩介さん。10月5日放送の第3回から登場した信吾は、舞の祖母、祥子(高畑淳子さん)と家族ぐるみの付き合いで、息子たちが舞(浅田芭路ちゃん)と仲良くしているのを見守り、その成長を楽しみにしている人物だ。朝ドラ初出演の鈴木さんが、「舞いあがれ!」について語った。

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 ◇朝ドラ初出演「母も大家さんも喜んでくれた」

 鈴木さんは、朝ドラについて、「祖母が昔から好きで『ひらり』(1992年後期)に出演されていた渡辺いっけいさんのファンになって、『この役者さんがすごいんだよ』と言っていました。そんなふうに僕の祖父母世代の人たちが、毎朝楽しみに“朝ドラ”を見て初めて知った役者さんを“推し”のように応援していますよね」と世間一般に影響力があることを認識しており、今回、初出演が決まって「僕の母親もすごく喜んでくれました。そして、僕の大家さんも喜んでくれました、やったね!って」と周囲が祝福してくれたという。

 演じる信吾は、「五島列島の町役場に勤める浦信吾は、田舎によくいる普通の気のいい人って感じです」と表現。演じるにあたっては、「僕の母方の実家が福岡の漁師町なんですが、曽祖母やその上の世代は、通りがかっただけの見知らぬ人にもご飯を食べていきなさいと振るまっていたようです。なんとなく五島列島と雰囲気が似ていて、そういったおおらかさや距離の近さを大事に演じていきたいなと思っています」と話している。

 さらに、「五島列島の人たちならではの気持ちの良さだったり、島特有の緩やかで穏やかな時間だったりが台本の中にも描かれています。ヒロインの舞ちゃんが元気になっていくきっかけになる重要な場所ですから、そういうところが表現できればいいなと思っています」と語る。

 方言については、「五島ことばは意外と大丈夫です。僕は福岡なので、リズムとか微妙な違いはあると思うんですけど、そんなに変わらない気がします。大阪ことばほど難しくないというか、もし大阪編の方にキャスティングされてたらお断りしてました、いや冗談です(笑い)」とちゃめっ気たっぷりに語りつつ、「でも大阪ことばは本当に難しくて、永作博美さんや高橋克典さんは素晴らしいと思います。永作さんなんて両方じゃないですか、本当にすごいと思います」と敬意を表す。

 ◇ヒロイン福原遥「一本芯が通っている」

 主演の福原さんの印象は、「透明感があって、ふんわり緩やかな時間が一緒にいると自然と流れるような優しい雰囲気があるんです」と感じている。一方で、「先日、リハーサルでやったシーンで福原さんが、『子どものころにこの話をたくさん聞いていたから、覚えてるはずだ』というのを監督に話していたんです。でも、台本上は覚えてない設定になっていて、あれほど聞いたんだから覚えてるはずだろうし、覚えてるように演じたいとはっきりと監督におっしゃっていたんです。結局変更されたんですが、変更したことでもっとシーンが面白くなりました。今までのことを踏まえた上で舞ちゃんの人物像が彼女の中で一本芯が通っていることにさすがだなと感じました」と主演としての芯の強さを感じている。

 共演シーンが多い、高畑さんについては「劇団の先輩で20代のころからお世話になっています。これまで数多く共演させていただいているので、ズカズカ言える関係がすでに出来上がっています。祥子と信吾の忌憚(きたん)のないやりとりも、一切役作りしないで済みました(笑い)」と旧知の仲だけに自然体で臨めたようだ。

 視聴者に向けて「一言一言に心がこもった、時に気持ちがあふれて言えなくなるようなすてきなせりふがちりばめられた作品になっていると思います。『舞いあがれ!』を皆さん、どうぞお楽しみに」とメッセージを送った。

 「舞いあがれ!」は“ものづくりの町”として知られる東大阪と、自然豊かな長崎・五島列島が舞台。さまざまな人との絆を育みながら、「空」に憧れるヒロインが「飛ぶ」夢に向かっていく、挫折と再生の物語だ。同局の土曜ドラマとして2020年1月に放送された「心の傷を癒すということ」などで知られる桑原亮子さんのオリジナルで、共同脚本として、嶋田うれ葉さん、佃良太さんもチームに加わる。

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