小栗旬:視聴者から“好かれない”大河主演に喜び「役者冥利に尽きる」

NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の一場面 主人公・北条義時を演じる小栗旬さん (C)NHK
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NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の一場面 主人公・北条義時を演じる小栗旬さん (C)NHK

 NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(総合、日曜午後8時ほか)で、主演として約1年5カ月の撮影を終えた俳優の小栗旬さん。10月25日にクランクアップを迎えたときのことを「なんとも言えない感じでした。今まで経験してきたものとは違う、ひと言では言い表せない心境でした」と振り返る。12月26日には40歳となる小栗さんに、30代のラストイヤーを共に歩んだ本作への思い、大役を終え、これから取り組んでいきたいことを語ってもらった。

 ◇納得のいく終わり方に「引きずるような感覚もありません」

 本作がクランクインしたのは、2021年6月9日。およそ半年が経過したころに行ったインタビューでは「仕事をしに行っているっていう感覚とはまたちょっと変わってきているというか、本当に生活の一部みたいになってきて。『なるほど、こういうことをライフワークというのかな』みたいな感じ。でも居心地はものすごくいいです」と語っていた。

 “生活の一部”とも語っていた大河ドラマの撮影だが「納得のいく終わり方をさせていただきましたので、引きずるような感覚もありません。スパッと次に切り替えることができました」という。

 それでも、本作の主人公・北条義時として生きた時間は役者人生にとってかけがえのないものとなった。「全48回をやらせていただき、一人の人間を生き抜き、その人物を作るのは時間をかけてここまで深く読み取らないといけないんだなと。次の作品に臨むときも、ここまで深掘りしないと役を演じるということをしてはいけないと感じるようになりました」と明かす。

 この1年5カ月で、役に対しての理解度を深めて現場に入ることの大切さをまざまざと感じたという小栗さんは、「これまでの仕事も同じように臨んでいたつもりではあります。ですが、役を理解して、物語を理解するにつれて『なぜここでこのせりふを?』と考えるような時間が多くなりました。通常のドラマや映画でも、初日の撮影でこの段階でいないといけないと知れただけでも大きなことです」と語った。

 ◇「全部義時のせい」 視聴者のリアルな感情が励みに

 大泉洋さんが演じる源頼朝がドラマに登場していたときは、何かよくないことが起こる度「全部大泉のせい」というワードがSNSをにぎわせた。

 しかし、頼朝がこの世を去り、義時が政治の中心に立っていくようになると「全部義時のせい」という言葉も生まれるようになった。小栗さんも世間からそのような反応があることは認識しており「不快な思いや怒りを抱いてくれるのは役者冥利に尽きる」と歓迎する。

 「人間って急に性格が変わったりするわけではないじゃないですか。じわじわと義時をむしばんでいったものを丁寧に演じることができたと思うので、『大泉のせい』から『小栗のせい』と言われるようになったこと。こんなに痛快なものはないと思います」と胸を張る。

 そういった盛り上がりも、小栗さんのモチベーションの一つになった。「オンエアが終わり、キーフレーズが話題になっているのはうれしいです。『おなごはみんなキノコ好き』という小四郎(義時)を気持ち悪いと言ってもらえるのはうれしかったです。北条義時という人を『好きだ』とか『いいね』と言われることもあまりなかったのがすごくいいなと感じていました。そのような評価をしてもらえたのは、演じてきた自分にとって励みになりました」と素直に喜んだ。

 12月には40代に突入するが、今後の展望について聞くと「吉田鋼太郎さんから舞台を誘われたので、この後すぐに稽古(けいこ)が始まるんですよね」と休む間もなく、次のステージへと進む。

 そこから先については「舞台が終わったら今後の自分のことも考えないといけないと思っています。すごく興味をそそられるお話も何本かいただいていますし、どのような形で生きていくのかを決めていきたいです」と話す。

 「また大河ドラマに出るとしたら?」という質問には、「大河ドラマの主演はまたやりたいと思っています。しんどかったとしても、これだけ長い時間を使って、ノンストップで1人の人物を演じられる環境は日本ではほかにない。このような役がやりたいというのはありませんが、できれば義時と同じように皆さんの先入観がない人物を演じたいですね」と意欲をのぞかせていた。

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