目黒蓮:「silent」筆頭にお茶の間に顔を広めた2022年 俳優業で見せた新たなギャップ

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 12月22日に最終回を迎えた連続ドラマ「silent」(フジテレビ系、木曜午後10時)。本作で耳に難病を抱えた佐倉想を演じて話題になったのが、人気グループ「Snow Man」の目黒蓮さんだ。これまでグループのメンバーとしても注目を集めていたが、今年は俳優業を通して個人でもその名を広く知らしめた。2022年の活躍を振り返りつつ、目黒さんが見せた新たなギャップに迫りたい。

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 ◇「こんなに演技うまいとは」 細やかで繊細な表現力が話題に

 キャスティングはもちろん、繊細に紡がれた脚本や、こだわり抜かれた美しい映像など、さまざまな要素が見事に混ざり合い、視聴者の心をつかむ作品となった「silent」。見逃し配信の累計再生回数は歴代最高を記録し、Twitterでも毎週のように関連ワードがトレンドをにぎわせるなど、盛り上がりを見せた。

 目黒さんが演じた想は、高校を卒業した18歳のときに「若年発症型両側性感音難聴」を発症。恋人の青羽紬(川口春奈さん)や親友の戸川湊斗(鈴鹿央士さん)ら、高校の同級生には心配をかけたくないと、何も言わずに交友関係を断った。

 高校卒業から8年がたったある日、想は街中で偶然、元恋人の紬と再会。第1話では、2人の再会シーンが展開し、紬は言葉、想は手話という互いに伝わらない方法で思いをぶつけ合う様子が印象的に描かれた。

 目黒さんは同場面で、好きだからこそ紬に別れを告げた過去のつらさや、もう2人で話すことはできない現実を目の当たりにした苦しさなど、さまざまな思いがあふれてくる想の心情を見事に体現。2分40秒にもわたる手話でのやり取りを披露し、声のトーンや抑揚がなくとも、表情や手ぶりの強弱などで、想が抱く複雑な感情を表してみせた。

 ドラマでは、その後も想が紬や湊斗たちと向き合う中で葛藤する姿が描かれたが、想の指の震えなど、目黒さんの細やかで繊細な演技に注目が集まり、視聴者からは「Snow Manの目黒くんがこんなに演技がうまいとは知らなかった」と驚く声も上がった。

 ◇俳優業で認知層拡大 “Snow Manのビジュアル担当”にとどまらない魅力

 Snow Manといえば、デビューシングルから度々ミリオンヒットを記録する売れっ子グループ。目黒さんは端正な顔立ちに加え、高身長というスタイルの良さも併せ持ち、ビジュアル担当としても人気を誇っている。また、バラエティー番組「アイ・アム・冒険少年」(TBS系)のレギュラーも務め、若者を中心に支持を集めている印象だ。

 今年は「silent」が国民的ドラマとなったことで、目黒さんの名前を知る層がぐんと拡大。現在はNHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」(総合、月~土曜午前8時ほか)にも、パイロットを目指す自信家の青年・柏木弘明役で出演し、ヒロイン・岩倉舞(福原遥さん)の“お相手”としてお茶の間に顔を広めている。

 さらに、映画「月の満ち欠け」では愛する人を失った三角哲彦という男性を演じ、主演の大泉洋さん、柴咲コウさん、有村架純さんといった名だたる役者と肩を並べる存在に。これまではグループのビジュアル担当としてのイメージが強かった目黒さんだが、俳優業での活躍がフォーカスされたことで、演技力の高さなど“それだけではない魅力”を多くの人が知るきっかけになっただろう。

 「月の満ち欠け」で行ったインタビューでは、「俳優業もそうですが、個人で活動するときは一人で外に戦いに行っている感覚」と話していた目黒さん。「グループに何かを還元する、そうするために外に出ていろいろなジャンルの仕事に挑戦しています。だから還元できることは全部やりたい」――その思いを胸に進んでいく目黒さんの背中をこれからも追い続けたい。

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