草刈正雄:70歳、役者人生50年で「初めてづくし」 アクションで大暴れ 着流し、べらんめえ口調の探偵役

NHK土曜ドラマ「探偵ロマンス」に出演する草刈正雄さん (C)NHK
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NHK土曜ドラマ「探偵ロマンス」に出演する草刈正雄さん (C)NHK

 俳優の草刈正雄さんが、NHKの土曜ドラマ枠(総合、土曜午後10時)で放送中の濱田岳さんの主演ドラマ「探偵ロマンス」に出演。江戸川乱歩の作家デビュー100年の節目に、知られざる誕生秘話を描くドラマで、草刈さんは後に江戸川乱歩となる平井太郎(濱田さん)と出会う名探偵・白井三郎を演じている。現在70歳の草刈さんが、怪盗を追って走り回り、ワイヤにもつるされるというアクションについて、撮影エピソードや見どころなどを語った。

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 ◇べらんめえ口調は「楽しみの一つ」

 「探偵ロマンス」は、気鋭の脚本家、坪田文さんが書き下ろしたオリジナル作品。2021年後期のNHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」の制作チームが手がけ、演出を安達もじりさん、制作統括を櫻井賢さんが務める。音楽・主題歌は大橋トリオさんが担当。全4回。第2回が1月28日に放送される。

 キャストは、濱田さん、草刈さんのほか、石橋静河さん、泉澤祐希さん、本上まなみさん、人気グループ「SixTONES(ストーンズ)」の森本慎太郎さん、大友康平さん、世古口凌さん、浅香航大さん、岸部一徳さん、松本若菜さん、近藤芳正さん、尾上菊之助さん、市川実日子さんら。

 草刈さんは出演が決まって、「探偵役は、まだ若くてどんどん動けるときに1度か2度やったことがあるはずです。でもジジイになってからやるなんて、なかなか珍しいですよね(笑い)。役者人生50年ほどになりますが、『探偵ロマンス』では初めてやることばかり。ワイヤアクションに着流しの衣装、べらんめえ口調も初めてです。初めてづくしですね(笑い)。特にべらんめえ口調のせりふをしゃべるのは、僕の中で楽しみの一つでした」と振り返った。

 ◇実在モデルは「ダンディーな方」 チャーミング寄りに演じた

 白井三郎を演じるに当たっては、「実在のモデルがいるとうかがってお写真を見せていただいたんですけれど、とてもダンディーな方でした。でも、着流しでべらんめえ口調なのに『ダンディー』というのは、ちょっとどうかなっていうのもありましてね。少しチャーミング寄りに演じさせていただいています」といい、「僕は白井三郎と真逆の性格なんですよ。三郎みたいに大胆で男っぽい男じゃないので、演じるのが楽しいといえば楽しいですね」と楽しみながら演じているようだ。

 アクションについては「ふんだんにある作品ですから、最初のころは動きについていくのが大変でした。だんだん楽しくなってきて、もう年なのにこんなに暴れていいのか!?というくらい大暴れさせてもらっています。若いスタントの方のお力も借りながらですけどね」と語る。

 特にワイヤアクションは「怖がりなものですから初めてのワイヤアクションにビクビクしていましたけど、モニターで見せていただくととっても面白く撮れていました」といい、「僕だけではなく出演者がほとんどつられていますよ。『尾上菊之助さんまでつり上げていいのかな?』と心配になりました(笑い)」とコメント。

 走るシーンは「撮影では『足が速い』と言われましたが、俳優っていうのはなぜか『スタート!』の声がかかると頑張っちゃうんですよ。その効果でスピードが上がったんじゃないですかね(笑い)。僕に限らず、俳優って皆さんそうだと思いますよ。どんなに疲れていても何していても、カメラが回るとシャキッ!とするものです」と話している。

 ◇主演・濱田岳と飲みに「後半は全く記憶がありません」

 現場の雰囲気は、「濱田さんと共演できて、本当によかったなと思っています。本当にやりやすくてありがたいですね。僕はせりふを覚えるのに苦心していてご迷惑もかけているんですが、それを受け入れて楽しい現場にしてもらっています」といい、「普段、ロケ先ではほとんどホテルに閉じこもっている僕も、今回ばかりは岳ちゃんとプロデューサーと飲みにいきました。僕のおしゃべりを2人が聞いてくれていた記憶はあるけれど、後半はもう全く記憶がありません(笑い)」と濱田さんとのコンビ仲も良好のようだ。

 「撮影現場のスタッフは、もうなんといったって明るい! ちょっと珍しいほどです(笑い)。やっぱりみんなこのドラマを楽しんでいるんですよね。これは面白くなるぞ!という予感がするドラマの現場は、やはり活気があるものです。脚本はなかなか難しい内容。演出に僕らも質問をして、それに対して的確な説明をしてくれるというやりとりをしながら撮影はうまい具合に進んでいたと思います」と話している。

 見どころについては「本当に今まで見たこともないようなドラマだと思います。そこに驚きながら見てください。手前みそですが岳ちゃんと僕とのコンビの軽妙なところだとか、テレビドラマでは少なくなったワイヤアクションやガンアクションなど、見どころがたくさんです。アクション監督のセンスがとてもいいので、珍しいアクションが見られると思いますよ! チャーミングなアクションシーンになっているはずです」とアクションをアピール。

 さらに「いろんな怪しい人たちも出てきますし、なんといっても怪盗が出てきますからね。わくわくどきどきしてもらえたら! 大正時代の衣装をまとって大立ち回りしていますので、そのへんもどうぞお楽しみに。脚本に込められたいろんなメッセージを感じ取っていただけたらいいですね」とメッセージを送った。

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