福山雅治:4月期「日曜劇場」で主演 全盲の“人たらし”FBI捜査官に 13年ぶり共演の大泉洋「新作の『福山雅治伝説』仕入れたい」

4月期の連続ドラマ「ラストマン-全盲の捜査官-」に出演する福山雅治さん(左)と大泉洋さん(C)TBS
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4月期の連続ドラマ「ラストマン-全盲の捜査官-」に出演する福山雅治さん(左)と大泉洋さん(C)TBS

 俳優の福山雅治さんが、2023年4月期にTBS系「日曜劇場」(日曜午後9時)枠で放送される連続ドラマ「ラストマン-全盲の捜査官-」で主演を務めることが2月19日、明らかになった。併せて、大泉洋さんが出演することも発表された。福山さんと大泉さんが共演するのは、2010年のNHK大河ドラマ「龍馬伝」以来、13年ぶりとなる。

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 今作は、全盲の人たらしFBI捜査官と、犯人逮捕のためには手段を選ばない孤高の刑事がバディーを組んで難事件に挑んでいく“痛快バディードラマ”。「グランメゾン東京」「TOKYO MER~走る緊急救命室~」「マイファミリー」など数々の日曜劇場を手がけた黒岩勉さんが脚本を担当する。

 福山さんが演じる主人公・皆実広見(みなみ・ひろみ)は、アメリカから期間限定で交換留学生として来日したFBI(アメリカ連邦捜査局)特別捜査官。人たらしな性格で愛嬌(あいきょう)や社交性があり、いつも人の輪の中心にいるような人物だ。過去のある事故がきっかけで両目の視力を失っているが、鋭い分析力、嗅覚、触覚で、事件を必ず終わらせる最後の切り札という意味で、FBIでは「ラストマン」と呼ばれていた。

 大泉さんが演じるのは、警察庁人材交流企画室の室長・護道心太朗(ごどう・しんたろう)。代々警察庁長官を務めあげてきた由緒正しい「護道家」出身で、自ら志願し、キャリアではなく現場を選択。捜査1課で圧倒的な検挙数を挙げてきた。ある理由から悪を絶対に許さない並々ならぬ正義感があり、犯人を捕らえるためにはどんな手段もいとわない行きすぎた一面を持つことから、警察内部に敵が多い。次期警察庁長官と目されている兄から命じられ、皆実のアテンドをすることになる。

 キャスト、脚本家のコメントは以下の通り。

 ◇福山雅治さん

 今回演じるのは、全盲のFBI捜査官である皆実広見。タイトルにある「ラストマン」という言葉の通り、難事件を解決する最後の切り札になる男。鋭い分析力、嗅覚、触覚を持ちながら、自分ができないことに関しては素直に人にお願いすることができ、できることは当然自分でやる。フェアな精神を持っていますが、正義のためには二枚舌、三枚舌を使う、“うまくやる大人の男”です。

 また、多様性と同時に“平等とは何か”を探っていくのが今作の根底に流れるテーマ。事件のケースには、リアルタイムで起きているさまざまな社会問題が題材となっているシーンも出てきます。その題材は、単にドラマを作る設定として使っているのではなく“誰もが等しく生きていく社会とはどういう社会か”ということを、さまざまな側面から見せていくエンターテインメント作品になっています。

 今回バディーを組むことになる大泉洋さんは、お芝居でいうと13年前に大河ドラマ「龍馬伝」でご一緒して以来です。そのときは(坂本龍馬の同志の)近藤長次郎として自害をされて、非常に悲しい別れをして以来です。今作では、警察社会を懸命に生き抜こうとする護道さんに会えてうれしかったですね。

 なので、今回は全く新しい関係です。護道心太朗というのは、大泉さんの根底に流れているかっこいい部分と、これもちょっとあるのかな? ダークな部分を持ちあわせている。“悪かっこいい”部分がある役なので、それを見られるのが僕も楽しみです。

 1人ではできないことが2人でできる。最高で最強のバディーがさらに周囲の人を巻き込んで、大きなうねりを生み出す。2人でそのうねりの中心になれればと思っています。テーマやメッセージも含めて、さまざまな挑戦があるドラマだと思います。その挑戦を大泉さんとバディーを組むことで楽しんで演じられたらと思っています。シリアスだけれど、ちょっとニヤリとできるような、そういう見せ方がこのバディーだったらできるんじゃないかと。軽くではなく軽快に。重たくではなく重厚に。日曜の夜にスカッとできるドラマです。

 ◇大泉洋さん

 護道心太朗という人物は祖父の代から続く警察官僚一家で、自らもキャリアでありながら官僚ポストにはつかず、現場にこだわり、時には手段を選ばず、犯人を挙げることだけに異常なまでに心血を注ぐ人物です。福山さんとの共演は、13年前の「龍馬伝」ぶりになります。

 最近は「福山さんのモノマネをする人」または「福山さんの面白伝説を語る人」と思われがちでしたので、刑事ドラマという私も初めて挑戦する新しい世界でしっかりと共演できるのはとても光栄です。最強のバディーとしてドラマを最高に盛り上げつつ、新しい福山さんのモノマネと新作の「福山雅治伝説」を仕入れるのが私の使命と感じております! どうぞ、さまざまな観点でご期待ください(笑い)。

 ◇脚本・黒岩勉さん

 目が見えない方々に取材といいますか、楽しくおしゃべりする時間をいただきました。当たり前なのですが、目が見えない方々にとって私の外見は一切関係なく、選ぶ言葉や話す内容、考え方など、中身だけでこちらの人間性が判断されます。なんだか全てを見透かされているような気分になり、誰よりも人の本質を見抜く目を持っているのだと感動しました。

 「ラストマン」は皆実広見という全盲のFBI捜査官が活躍する娯楽エンターテインメントです。全話を通して明かされていく大きな秘密やどんでん返しも用意してありますし、家族全員がワクワクドキドキしながら難しいことは一切考えずに、ひたすら楽しめる連続ドラマを目指して脚本を書かせていただいています。

 でも、この物語の根底にあるテーマは「多様性」と「寛容さ」です。最高のエンターテイナー、福山雅治さんと大泉洋さん、そして魅力的な仲間たちが、社会で苦しんでいる人たちやマイノリティーを切り捨てている今の残酷で息苦しい時代を、痛快に打ち破ってくれるはずです。このドラマを見た人が、自分の周りにいる人たちに優しくなれる。相手の気持ちをおもんばかり、一緒に学んだり働いたりしていこうと思える。そんなきっかけになれれば幸いです。

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