森川智之:吹き替え版の同時上映で増えた苦労明かす アカデミー賞の予想はやっぱり

「WOWOW×OSCARS特別試写会」のトークイベントに登場した森川智之さん
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「WOWOW×OSCARS特別試写会」のトークイベントに登場した森川智之さん

 声優の森川智之さんが3月10日、東京都内で行われた「第95回アカデミー賞授賞式」の作品賞ノミネート作品のオールナイト試写会「WOWOW×OSCARS特別試写会」のトークイベントに、お笑いコンビ「品川庄司」の品川ヒロシさんと登場。海外作品にまつわる苦労話を聞かれた森川さんは、「最近は日本語吹き替え版も同時上映が増えていますが、ギリギリまで編集などがあり、スタジオに届くフィルムがファイナルバージョンじゃない」と明かし、会場をどよめかせていた。

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 森川さんは海外作品に臨む際、「担当する俳優さんの演技のクセとかアプローチの仕方は一人一人違うので、そこの部分は作品を見ながら観察して演技にフィードバックさせている」と自身の役作り論を説明。ところが近年では同時上映に向けて、「何段階か前のものでアテレコし、新しいものが到着した段階で(再び)アテレコをする」と何度か録り直しがあるといい、「下手すると前回録ったシーンがなくなっていたり、見たことないシーンが増えていたりする。そこは苦労しますね」と海外作品ならではの事情を語った。

 森川さんの話を聞いていた品川さんは、「アメリカ映画と邦画は全然違いまして。(アメリカ映画は)ラッシュという試写会のようなものをやったあとに追撮(追加撮影)ができるんです。だから時間がかかるのだと思います。アンケートをとってシナリオを変えたりもできる。監督としてはうらやましい」と映画監督の経験を持つ品川さんらしい視点で分析していた。

 「WOWOW×OSCARS特別試写会」は、13日(日本時間)に米ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催される「第95回アカデミー賞授賞式」に先駆けたイベント。同賞の作品賞にノミネートされた、「ウーマン・トーキング 私たちの選択」(日本未公開)「イニシェリン島の精霊」「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」「エルヴィス」「トップガン マーヴェリック」の計5作品を一挙上映した。

 今年の受賞予想を聞かれると、トム・クルーズ作品で数多くの吹き替えを担当している森川さんは、「(『トップガン マーヴェリック』は)関わっていますから、ぜひ取ってもらいたい」とにっこり。「トムも言っていましたけど、映画好きの皆さんに映画館に来てもらいたいし、ラブレターだと言っていた。取ってもらいたいですね」と期待していた。

 WOWOWプライム「第95回アカデミー賞授賞式」は、13日午前7時半からWOWOWプライムで生放送、WOWOWオンデマンドで生配信。ジョン・カビラさん、宇垣美里さんが案内役を務める。字幕版は同日午後10時から放送。

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