良いこと悪いこと
最終話 真犯人、だーれだ?
12月20日(土)放送分
フジテレビ「火曜ACTION!」枠(関東ローカル)の連続ドラマ「クライムファミリー」で主演を務めている俳優の本郷奏多さん。自身が演じる主人公・松田郷の印象や役作り、撮影エピソード、俳優デビューから20年を経て感じていること、今後チャレンジしてみたい役を聞いた。
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家庭教師になりすました詐欺師が裕福な一家に潜入するが、その一家は犯罪に手を染める“犯罪一家”。しかも家族は、犯罪者としての顔をお互いに隠し、幸せな家族として過ごしていた。“ウソの家族”を演じ続ける犯罪一家を、悪人である詐欺師が皮肉にも“正しい家族”へと正していってしまうというブラックコメディーだ。
本郷さんは「詐欺師としてとある家族に近づくけど、家族の方がもっとヤバい秘密を持っているという1、2行を読んだだけで面白そうだなと思いワクワクした。第一印象でやってみたくなりました」と振り返る。
自身が演じる天涯孤独で一文無しの詐欺師・松田郷役について、「台本を読んだ印象では根は悪い人ではなく心の奥底に優しい気持ちを持っている人だと思った」と話し、「嫌なヤツに見えるのはもったいないので、ちょっと抜けている部分もあって愛せるキャラクターにできたらと考えてキャラクター作りしました。見ている人が主人公を嫌いにならないように演じたつもりです」と役作りを語る。
撮影では、「細くどこをどうすると意識するよりは、郷は振り回されるキャラで、自分より家族の方が上手だからこそ話も成立するし面白い部分。家族と一緒にいるときはペースを握られて振り回されっぱなしな感じで演じました」という。
2002年公開の映画「リターナー」で俳優デビューしてから20年。本郷さんは「4歳ぐらいからキッズモデルをやっていたので、そこまで入れると27~28年。物心つく前からやっていると言っても過言ではないので、年数はあまり実感がない」と自然体で活動してきた結果だと話す。
当時は「芝居や演技について考えることはできていなかった」といい、「中学生の頃に主演映画や全国放送の地上波ドラマをやっていくうちに、『大きなことをしているのでは』と徐々に思い始めた。『見たよ』『頑張ってね』と言ってもらえる機会も増え、『すてきなことをやっている』と思うようになりました」と心境の変化を語る。
近年は俳優業以外にも活躍の場を広げているが、「本業はあくまで俳優。その主軸があるからこそ、ほかの活動も見ていただけている部分はあると思う。そうでなかったら見ていただけないので、主軸はやはり俳優と置いておきたい」と力を込める。
現在32歳の本郷さんだが「30代は社会人や家族がいる役など、同年代の役者さんでやっていらっしゃる方もたくさんいるけど、僕の場合は縁がない」と切り出し、「いまだに人の生き死にを懸けて戦っていることが多い。年齢に応じた役柄もやっていきたい」と意欲を見せる。
今後チャレンジしたいことを聞くと、本郷さんは「お父さん役をやりたい」と回答。理想の父親像を聞くと、「子供と一緒に同じ目線で遊びたい。スポーツやゲーム、おもちゃなど子供がハマっているものを同じ目線で本気で遊びたい。そう考えると体力面での心配があるので、子供と遊べる時に自分に元気が残っていなければといった逆算を最近始めているところです」と笑った。(取材・文・撮影:遠藤政樹)
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