朝ドラ:「らんまん」では宮野真守が存在感 演技巧者ぶりで“爪痕”残した声優たち

NHK連続テレビ小説「らんまん」で早川逸馬を演じる宮野真守さん (C)NHK
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NHK連続テレビ小説「らんまん」で早川逸馬を演じる宮野真守さん (C)NHK

 神木隆之介さん主演のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「らんまん」(総合、月~土曜午前8時ほか)で、自由民権運動家・早川逸馬(はやかわ・いつま)を演じている宮野真守さんが話題だ。人気声優として数々のアニメ、吹き替え作品に起用されてきた宮野さんは近年、ドラマに映画にと幅広く活躍。「らんまん」でも朝ドラ初出演とは思えぬほどの存在感を発揮している。そんな宮野さんより前に、朝ドラで輝きを放った声優たちを紹介する。

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 ◇沢城みゆきが「なつぞら」で異例の顔出し “鳥肌もの”の演技

 声優起用と最も親和性があった朝ドラといえば、草創期を迎えていた日本のアニメ業界が描かれた2019年度前期の「なつぞら」だ。実際に沢城みゆきさん、山寺宏一さん、田中真弓さん、高木渉さんといったところが本編に登場し、ファンを喜ばせた。

 中でも、アニメ「ルパン三世」の峰不二子や「ゲゲゲの鬼太郎」の鬼太郎役などで知られる沢城さんは、当時“異例の顔出し出演”などと言われ、劇中のアニメーション「大草原の少女ソラ」で声優に初挑戦する若手女優・白本知香子として、オーディションのアフレコシーンで、“鳥肌もの”の演技を見せた。

 SNSには「沢城さん? 本物! 芝居うますぎw」「やっぱり沢城みゆきさん演技うまいなあ」「新人にしては上手すぎだ」「こんなガチ勢が初挑戦て」「圧倒的プロ感」「鳥肌が止まらなかった」と絶賛する言葉が並んだことは改めて言うまでもないだろう。

 ◇山寺宏一に高木渉…ベテラン・大塚芳忠のサプライズも!

 山寺さんは「なつぞら」の前年の「半分、青い。」で朝ドラデビューすると、2021年度前期の「おかえりモネ」で3回目の朝ドラ出演を果たす。同作で演じたのは気仙沼市役所の名物課長・遠藤克敏。初登場回で、いきなり上手な“イルカの声まね”を披露し、SNSは「突然のプロの技!」「山ちゃんの万能っぷりがいかんなく発揮された今朝」「山ちゃん、イルカ上手いww」「どっから声出してんだw」「イルカの鳴き声サービスやべえ…」と盛り上がった。

 2016年の大河ドラマ「真田丸」の小山田茂誠役の印象の強い高木さんも、山寺さん同様に「半分、青い。」で朝ドラデビューすると、「なつぞら」を挟んで、2022年度前期の朝ドラ「ちむどんどん」にも出演。同作では、ヒロイン・暢子(黒島さん)が働くイタリアンレストランの常連客で、妻を病で亡くして娘と二人暮らしの西郷久雄を演じ、その“イケオジ”ぶりが視聴者の注目を集めた。

 また「ちむどんどん」には、ベテラン声優の大塚芳忠さんが、西洋文化史専門の大学教授役でサプライズ出演した回もあり、ツイッターでは「#大塚芳忠さん」トレンド入りするなど、大いに盛り上がった。

 ◇ツダケンは語り→本編で見事な演じ分け 「らんまん」には今後、小野大輔

 2020年度前期の朝ドラで語り(ナレーション)を担当し、半年以上(コロナの影響で放送期間が延びた)にわたって“イケボ”を聴かせてくれたのが、津田健次郎さんだ。そんな津田さんも、本編に顔出し出演。演じたのは、戦後闇市の近くで、すさんだ生活を送る久志(山崎育三郎さん)のマージャン仲間の犬井で、優しい口調の語りとは対照的なアウトローな役どころを見事に演じ分けてみせた。

 また同作には、声優の三木眞一郎さんが、恒松あゆみさんや尾田木美衣さんと共に登場。三木さんと恒松さんは伝説的ラジオドラマとして語り継がれることになる「君の名は」のキャスト、尾田木さんはアナウンサー役として、プロの技で作品に花を添えた……。

 話を「らんまん」に戻すと、アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」「おそ松さん」「宇宙戦艦ヤマト2199」などで知られる小野大輔さんが今後、登場することが発表されている。小野さんはドラマの舞台である高知県出身。今回が初の朝ドラで、演じるのは、主人公の槙野万太郎(神木隆之介さん)の生家である酒蔵・峰屋に出入りする呉服屋の仙石屋手代だ。

 小野さんは同作の特別番組「まだ間に合う!“連続テレビ小説『らんまん』”」のナレーションも担当する。番組はNHK総合で5月5日午後6時5分、NHK・BSプレミアムで5月6日午後4時35分放送。

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