大奥 Season2:福士蒼汰の再登板は“想定外” 有功と“うり二つ”の胤篤役を連続性を持って“演じ分け” スタッフ賞賛

「ドラマ10『大奥 Season2』」第17回の一場面(C)NHK
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「ドラマ10『大奥 Season2』」第17回の一場面(C)NHK

 男女が逆転した江戸を描いたよしながふみさんの人気マンガを実写化した「ドラマ10『大奥』」(NHK総合、火曜午後10時)のシーズン2「幕末編」が、11月7日からスタートした。前シーズンで万里小路有功(までのこうじ・ありこと)を演じた福士蒼汰さんが、天璋院/胤篤役で再登場。制作統括を務める藤並英樹さんが、福士さんの魅力や起用の理由について語った。

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 ドラマは、若い男性のみに感染する奇病の影響で、男性の人口が女性の4分の1に激減した江戸時代が舞台。将軍職は女性へと引き継がれ「美男3000人」と称される男の世界になった大奥が描かれる。シーズン1が今年1~3月に、シーズン2「医療編」が10月3日から放送された。

 ◇福士蒼汰、再オファーに喜び

 シーズン1では、大奥始まりの総取締・有功として3代将軍・徳川家光(堀田真由さん)を支えた福士さんが、幕末編では、天璋院/胤篤として大奥の終わりを見守る役どころを演じる。原作でも“うり二つ”という描写がある有功と天璋院だが、有功役をオファーした段階では、胤篤役を福士さんに依頼する予定はなかった。

 藤並さんは「シーズン1を作りながらシーズン2の準備をしていく中で、胤篤役を誰にお願いするか話し合ってきました」と明かし、「やはり福士さん演じる有功と、堀田真由さん演じる家光の2人が『大奥』の出発点になっていること。福士さんが的確に有功というキャラクターを演じてくださったことは大きかった」と振り返った。

 「『大奥』シリーズの終わりを迎えるにあたって、原作でも『有功の生まれ変わりのようである』という表現もある胤篤役で、改めて福士さんをお迎えしたいと思い、オファーさせていただいた形になります」

 まさかの再オファーを、福士さんはとても喜んでいたと藤並さんは明かす。

 「福士さんは、撮影現場の雰囲気も含めてこの作品を気に入ってくださり、シーズン1のクランクアップの際にも『また戻って来たいです』とおっしゃっていただきました。胤篤でオファーした時は、非常に喜んでいただき、僕たちスタッフもすごくうれしかったです」

 ◇有功と胤篤の違いを「堅実に演じていただいた」

 見た目こそそっくりな有功と胤篤だが、性格は全く異なるキャラクターだ。福士さんの演じ分けについて、藤並さんは「有功と胤篤の違いを意識し、すごく堅実に演じていただいた」と語る。

 「キャラクターの違いを演じ分ける一方で、福士さん自身が持つノーブルな雰囲気や聡明さは、有功と胤篤の両者に通じるものなので、そこは連続性を持って演じていただいています。両者に共通する、聡明でありながら非常にチャーミングな部分を、福士さんにうまく表現していただきました」

 福士さんをはじめ、一橋治済役の仲間由紀恵さん、平賀源内役の鈴木杏さん、シーズン1で5代将軍・徳川綱吉を演じた仲里依紗さんなど、ドラマ全体を通して、キャストの感情豊かな表情の演技が印象に残る。

 「特に狙いがあったわけではなく、そういった表情を生み出しているのが、よしながふみさんの原作であり、森下佳子さんの脚本だと思うんです。大奥に生きる人たちの悲しみや業というものが丹念に描かれていて、それを俳優の皆さんが演出と相談しながら、一生懸命表現してくださった結果なのかなと思います」

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