村木風海:23歳、化学者で発明家 「中身は最先端、見た目はゆるふわ」がコンセプト 「火星の青い夕焼けが見たい」が動機に 「徹子の部屋」で語る

「徹子の部屋」に出演した村木風海さん=テレビ朝日提供
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「徹子の部屋」に出演した村木風海さん=テレビ朝日提供

 化学者で発明家の村木風海さんが、12月14日放送の黒柳徹子さんの長寿トーク番組「徹子の部屋」(テレビ朝日系)に出演した。村木さんが開発した、ボタン一つで空気中の二酸化炭素を集められるという二酸化炭素回収マシーン「ひやっしー」を披露した。

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 炭素回収技術研究機構(CRRA)代表理事・機構長を務める村木さんは23歳。小学生のときに祖父からもらった本がきっかけとなり、二酸化炭素の研究を開始した。高校2年生のときに総務省異能vationプログラム「破壊的な挑戦部門」に自身の研究が選ばれ、その研究費で「ひやっしー」を開発。大学1年生で、「Forbes JAPAN」の「世界を変える30歳未満の日本人30人」に選ばれた。環境問題の国際会議に国連に招へいされ、登壇したこともある。

 「ひやっしー」について、黒柳さんは「ずいぶんかわいい名前ですね」とにっこり。村木さんは、「僕の研究の一貫したコンセプトが、中身は最先端、見た目はゆるふわ、というものなんです」と話す。化学について、とっつきにくい印象があったといい、「あえてアニメみたいな世界観というか、日本独特のゆるふわな価値観で化学を広められたら良いな」と名前の由来を明かした。

 小学生のときに祖父からもらった、ルーシー&スティーブン・ホーキングの「宇宙への秘密の鍵」を読んだときのことについて、「本の中に火星の実際の夕焼けの写真が映っていたんですけど、実は火星の夕日は青いんですね。これに心を奪われて、僕は火星に一番乗りに行って、人類で初めてこの青い夕焼けを見た人間になりたいと思った」と振り返る村木さん。小学校4年生ごろから“火星に住むための研究”をスタートさせたという。

 「火星は二酸化炭素だらけの星だとわかり、皆が息が出来るようにするために、火星の二酸化炭素を吸い取ってあげようと思いついて、二酸化炭素を集める研究を始めたんです」と語る。そんな中、中学2年生で温暖化の専門書と出会う。これまで火星に行くために作ってきた二酸化炭素を吸い取る技術で、地球温暖化にも対応できることに気づいた。

 研究を始める10歳頃までは引っ込み思案で自信がなかったという村木さん。小学校ではいじめにもあったというが、「おじいちゃんが本をくれて。そこからどんどん研究が面白いとなっていろいろなところに行くようになって。小学校の恩師とも出会って。人生だんだん変わっていって」と振り返った。

 研究を始めてからはその内容を否定する人も数多くいたというが、「いや、これは僕の趣味だと。趣味に誰も口に出す権利はないので、『趣味ですけど何か?』みたいなスタンスで行けば心折れないんじゃないか」と語った。

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