俳優の武田玲奈さんが、4月期にABCテレビの「ドラマL」枠で放送される「あなたの恋人、強奪します。」で主演することが2月26日、明らかになった。「クズな男との恋愛トラブルを“強奪”で解決する痛快略奪エンターテインメント！」と銘打たれた同作で、武田さんは強奪率100％で男を奪う“泥棒猫”で、悩める女性を救う冷静沈着な名探偵の皆実雛子（みなみ・ひなこ）を演じる。武田さんが探偵役を演じるのは今回が初めて。渡邊圭祐さんと元日向坂46の渡邉美穂さんが出演することも併せて発表された。

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　原作は、2016年に「ババ抜き」（「アンソロジー 捨てる」収録）で第69回日本推理作家協会賞短編部門を受賞した人気ミステリー作家の永嶋恵美さんが手がけた「泥棒猫ヒナコの事件簿」シリーズ（徳間文庫）。同シリーズは、第1作「あなたの恋人、強奪します。」、第2作「泥棒猫リターンズ」、第3作「別れの夜には猫がいる。」からなる連作恋愛ミステリー。

　演出は、「結婚できないにはワケがある。」（ABCテレビ）、「勝利の法廷式」（日本テレビ系）、「推しが上司になりまして」（テレビ東京）などを手がけた本田隆一さん。脚本は、「おしゃ家ソムリエおしゃ子！」シリーズ（テレビ東京）、「なにわの晩さん！～美味しい美味しい走り飯～」（ABCテレビ）などの我人祥太さんが担当する。

　物語の舞台は、もつれきった男女関係に悩める女性だけが見つけることのできる謎の探偵社「オフィスCAT」。「あなたの恋人、友達のカレシ、強奪して差し上げます」という怪しげな広告を出し、やむにやまれぬ「別れたい」「別れさせたい」という依頼を引き受け恋愛トラブルを解決している。社長のヒナコは、強奪率100％のすご腕探偵、通称・“泥棒猫”で、ターゲットとなった男性をほれさせるために容姿から人柄までを変幻自在に操り、あらゆる手段を使って男女仲を引き裂く恋愛トラブルバスターだ。法律やネットに強い相棒の浅沼陽介と共に、日々依頼者の女性たちを救っている。

　そんなある日、早川梨沙から「暴力をふるう彼氏を強奪してほしい」と依頼が入る。誰にも相談できない悲痛な依頼を受けたヒナコは、梨沙から一通り事情を聞くとDV彼氏の強奪作戦に乗り出す。

　武田さん演じるヒナコは、探偵社オフィスCATの社長。赤メガネ、3本の三つ編み、ピンクのスカート姿という、普段は野暮な格好をした物静かな女性だが、依頼を受けると一変、容姿・人柄を変幻自在に操り、狙った男性を必ず落とす。その強奪率＝依頼達成率100％という探偵だ。

　渡邊圭祐さんは、ヒナコの相棒で切れ者の便利屋、浅沼陽介を演じる。陽介は、弁護士を目指して司法浪人しながら、オフィスCATでヒナコの右腕として働く社員。切れ者で法律にもインターネットにも強い。弁護士試験には3回落ちている。

　渡邉美穂さんは、DV彼氏と別れたい依頼人の梨沙を演じる。梨沙は不動産営業として働く会社員。彼氏からのDVが激化するも別れてくれず、このままだと殺されてしまうと追いこまれた時、ふと目にした怪しげな広告に躊躇しつつも、別れたい一心でオフィスCATに依頼。ヒナコとの出会いで人生の転機を迎えていく。

　ドラマはABCテレビ（関西地区）で4月14日から日曜午後11時55分に放送。テレビ朝日（関東地区）では4月13日から土曜深夜2時半に放送。ABCテレビでの放送後、TVer、ABEMAで見逃し配信。他の地域でも放送予定。

　キャスト、スタッフのコメントは以下の通り。

　◇武田玲奈さんのコメント

　――オファーを受けた時の感想をお聞かせください。

　数年前から読んでいて好きな小説だったので、「まさかこれが！」と思ったのと同時に、「絶対にやりたい！　絶対面白そう！」とも思いました。撮影まですごくワクワクしながら準備していました！　とてもうれしいです！

　――（演じる）皆実雛子の魅力は？

　いろんな女の子に変身できる術を持っていてとても器用なのは大前提なのですが、私が好きなところは淡々としながらも常識やルールなどにとらわれずもっと大切なものを大事にしているところです。原作のヒナコさんをリスペクトしつつ、皆様に楽しんでいただける、愛していただけるキャラクターになるよう演じたいです。

　――オフィスCATの仲間である陽介役の渡邊圭祐さん、梨沙役の渡邉美穂さんの印象は？

　とても楽しい仲間たちです！　不安な部分などもあったのですが、お二人のおかげで現場も楽しく和やかな雰囲気になっていると思います！　とても心強いです。

　――最後に視聴者の皆さんへメッセージを！

　新しいタイプの痛快略奪エンターテイメントだと思います！　時にはスカッとしたり時には心温まったりハラハラしたり。いろんな姿に変身しながら問題解決していく様をぜひ楽しんでほしいです！

　◇渡邊圭祐さんのコメント

　――オファーを受けた時の感想をお聞かせください。

　爽快感や悲壮感に溢れながら、悲しい人間の性（さが）のようなものを皮切りに人間の感情が全部詰まった一本調子に終わらない物語に、ぜひやりたいという気持ちでした。

　――演じる浅沼陽介の魅力は？

　真面目でしっかりしてるようにも見えながら、優しさと厳しさに加えどこか抜けている人物だなというふうな印象です。演じる上で、オフィスCATの一社員として、仕事に行く前のオフィス姿のヒナコの放つ空気感を同じくまとっていたいと思いました。どのようにもできてしまう幅のあるキャラクターだというふうに感じていたので、現場で武田さん演じるヒナコを見てこうしようというものを定めていこうと思っていました。

　――ヒナコ役・武田玲奈さんの印象をお聞かせください。

　猫のような方です。撮影の日々を重ねるたびに見えてくる武田さんの持つ魅力は何面もあって、それがヒナコにものすごく合っているなと。チャーミングで気さくな方でした。

　――最後に視聴者の皆さんへメッセージを！

　恋愛ものの作品を見ているようでスパイものを見ているような。1度で2度も3度もおいしい、そんな作品だと思います。予想を裏切る展開の連続はハラハラとドキドキを皆様に届けてくれることと思いますので、ぜひご覧ください。

　◇渡邉美穂さんのコメント

　――オファーを受けた時の感想をお聞かせください。

　“恋人別れさせ屋”などは聞いたことのあるフレーズでしたが、“強奪”というのは新鮮だなと思いました。第三者の力を借りてまで終わらせたい恋愛関係とは一体何なのか、それに至るまでの過程や人間関係がどのように描かれるのか、ただただ未知の世界で興味が湧きました。

　――演じる早川梨沙の魅力は？

　台本を読んでみて、オフィスCATで働く梨沙は何事にも全力で取り組む明るい子だなと感じました。空回りしてしまったり、ヒナコに翻弄される姿はとても愛嬌（あいきょう）があり、ついつい目で追いたくなるようなキャラクターだと思います。依頼人として登場した時の梨沙と、オフィスCATで働くようになってからの梨沙のギャップをしっかり演じ分けられるようにしたいです。

　――ヒナコ役の武田玲奈さんの印象をお聞かせください。

　玲奈さんご本人は柔らかい雰囲気をまとっているのですが、皆実雛子モードになると人が変わったようにクールな表情を見せるので、そのギャップに驚きました。依頼内容に合わせてさまざまなタイプの女性になりきる姿は、まさに変幻自在という言葉が似合います。強奪相手に甘えるようなお芝居の時は、玲奈さんのあまりの可愛さに私までドキッとしました。

　――最後に視聴者の皆さんへメッセージを！

　ヒナコをはじめとしたオフィスCATのメンバーがどのようにして恋人強奪計画を成し遂げるのか、毎話登場するさまざまなカップルにも注目しながらご覧ください。痛快で大胆なスカッとするドラマをお届けします！

　◇監督・本田隆一さんのコメント

　思わずギョッとするタイトルですが、アクションあり、サスペンスあり、人情あり、そしてちょっぴりお色気あり？な、冒険娯楽活劇です。恋人は強奪してもらわなくていいけど、オフィスCATには行ってみたいなと思えるような、楽しいドラマを目指しました。どんな女にも姿を変えてミッションを遂行する雛子＝武田玲奈さんの八面六臂（はちめんろっぴ）の活躍にご期待ください！

　◇原作・永嶋恵美さんのコメント

　この作品にはなぜか驚かされることが多く、雑誌掲載後、忘れたころになって「本にしましょう」と言われてビックリ、また忘れたころになって「復刊しましょう」と言われてビックリ、またまた忘れたころになって「ドラマ化します」と言われてビックリでした。今回は、うれしさと感謝と期待が山盛りにトッピングされたビックリです。生きて動くヒナコたちを早く見てみたい気持ちでいっぱいです！