佐野勇斗:俳優業に手応え「佐野勇斗の芝居を確立できつつある」 グループ活動への思いも

「僕の愛しい妖怪ガールフレンド」で主演を務める佐野勇斗さん
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「僕の愛しい妖怪ガールフレンド」で主演を務める佐野勇斗さん

 Amazonの動画配信サービス「Prime Video」で3月22日から独占配信されるオリジナルドラマ僕の愛しい妖怪ガールフレンド」で主演を務める俳優の佐野勇斗さん。「世界配信の主演は夢で、いつかやってみたいと思っていたのでうれしかった」という佐野さんに、三木孝浩監督と再会しての心境、役作りや作品の魅力、俳優やグループの目標などを聞いた。

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 ◇三木監督の言葉に「頑張ってきて良かった」

 ドラマは、ゲーム好きな男子大学生と、人間のある一族への復讐を使命として背負った妖狐との奇妙な関係を描く“妖怪ラブコメ”。「今夜、世界からこの恋が消えても」などで知られる三木孝浩監督が手掛けている。

 俳優デビュー作となった映画「くちびるに歌を」(2015年公開)以来の“三木組”に、佐野さんは「すごくうれしい」と喜ぶ。

「マネジャーにも『三木監督とやらせてほしい』とずっと言っていました。現場で三木監督から『成長したな。父親の気持ちになった』と言われてうれしかった。昔から知ってくださっている方に言ってもらえるのは何よりだし、頑張ってきて良かったと思いました」

 三木監督の出会いから10年近くたつが、「小学校と中学校を卒業できると考えたらなかなかの時間ですけど、そう思うとまだまだ。納得いく芝居は少ないし、いまだに緊張もする。でもこれまでの毎日は全力を出せていたし、だからこそ主演もいただけたとも思います」としみじみ。

 「やってきたことは間違ってないのかなという自信のようなものになっていて、佐野勇斗の芝居を確立できつつあるのかなとは思います。現場で余裕も生まれているけど、深みやいるだけでの圧倒的な存在感はまだまだ。瞳を動かすだけで気持ちが伝わる役者になっていきたい」

 ◇オタク役も細かく演じ分け

 そんな佐野さんが演じるのは主人公の“ハチ”こと犬飼忠士。印象を「ちょっとさえない、恋愛経験もなく、兄妹カーストも妹より下で、心優しいが故にイジられるゲームオタク」と話し、共通点を聞くと「いちずで正直、素直……自分で言うのもあれですけど(笑い)。僕も正直なタイプなので」と照れ笑い。

 役作りでは、「頼りないところも出しつつ、何度かオタク役をやっているので『見たことある』と思われないよう意識した部分はある。『トリリオンゲーム』のガクはオタク要素を強めていたけど、微妙なニュアンスですがハチはオタク感を減らして、あまりオタクと思って演じてはいないです」とこだわりを明かす。

 ハチが出会う妖狐のイジー役を演じる吉川愛さんの印象を聞くと「しゃべるとハチっぽいところも。素直で自分の意見をきちんと言ってくれて愛嬌もある部分はイジーのツンデレ感にぴったり。とても魅力的で世界中にイジーファンができるのでは」と太鼓判を押す。

 ◇グループ&俳優としての目標は

 主演としての心構えを聞くと、「責任感は意識しつつ、何番手でもいつも変わらず頑張ろうという思いで臨んでいます」と語る。

 作品の魅力について、「ハチとイジーの行く末はもちろん、イジーを封じ込めた5人が誰なのかも大きなポイント。それとハチと父親の関係という三つの要素は、結末を知る僕が見ても純粋に気になるし面白いと思います」とアピール。

 俳優としての活動と並行して5人組グループ「M!LK」でも活躍する佐野さんだが、「相乗効果はあります」と力を込める。

 「学校に例えるとM!LKは同じクラス。そこから離れて外部のアイドルの方や役者の方とご一緒したり、バラエティーに出演したりすると、いろいろ学べます。それを持ち帰ってみんなに伝えられるのは大きい。逆にソロでトークを求められたらM!LKでの経験が生きる。M!LKをやっていなかったら、ソロ仕事をやっていなかったら、と感じる場面は多いですね」

 今後の目標には、「俳優としてはアカデミー賞やゴールデンタイム地上波での主演。グループとしては紅白歌合戦、アリーナツアー、ドームツアー、冠番組、メンバーが映画やドラマに出ての主題歌。あとはメンバーの塩崎太智が言い出した富士山への登山ですね(笑い)。明確にあります」と掲げる。

 「夢というより目標です。近しい未来にかなえなくてはいけないものなので。一歩一歩、着実に近づけている感覚はあります」(取材・文・撮影:遠藤政樹)

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