西園寺さんは家事をしない:ドラマPに聞く第5話の見どころ 松本若菜&松村北斗の関係は「また新たなフェーズに」

ドラマ「西園寺さんは家事をしない」第5話の一場面(C)TBS
1 / 9
ドラマ「西園寺さんは家事をしない」第5話の一場面(C)TBS

 俳優の松本若菜さん主演で、人気グループ「SixTONES」の松村北斗さんも出演する火曜ドラマ「西園寺さんは家事をしない」(TBS系、午後10時)の第5話が8月6日に放送される。今作を手がける岩崎愛奈プロデューサーが、第5話の見どころを語った。

あなたにオススメ

 ◇マッチングアプリで恋の上書き?

 ドラマは、ひうらさとるさんの同名マンガ(講談社)が原作。徹底して家事をしない主人公・西園寺一妃(さいおんじ・いつき)と、年下で訳ありシングルファーザーの楠見俊直、その娘ルカの風変わりな同居生活を通し「幸せって何? 家族って何?」を考えるラブコメディー。

 第5話は、ルカの言葉を受け止めた西園寺さん(松本さん)が、ルカ(倉田瑛茉ちゃん)を不安にさせないため、そして大切な偽家族を存続させるため、なんとも素っ頓狂(すっとんきょう)で奇妙な作戦を打ち立てていくストーリーになっています。その作戦とは「上書き彼氏」を作ること!

 楠見(松村さん)への恋心がルカを不安にさせることを知り、西園寺さんは、偽家族の外に恋人を作ることを思いつきます。そこで西園寺さんは手始めにマッチングアプリを開始、アプリを通じていろいろな人と会っていくことになります。西園寺さんが、大真面目に「恋愛するぞモード」に入った時の気合と勢い、そして空回りっぷりは爽快感を覚えるほど面白く、お気に入りのシーンです。

 脚本家の宮本武史さんから初稿が届いた時からこのシーンが楽しみで、全力で遊び心を詰め込みました。楽しんでいただけたらうれしいです!

 そんな思い切り笑えるシーンの一方で、西園寺さんの楠見に対する気持ちがどんどん変わっていく回でもあり、それゆえの葛藤も出てきます。でも、その葛藤は楠見とルカという“偽家族”を心から大切に思っているからこそ。それが切なくもあり、面白くもあるので、西園寺さんがどうなっていくのかを、皆さんも一緒に楽しんでもらえたら。

 そして、楠見の心にも少しずつ動きが見え始めます。“偽家族”というちょっと変わった3人の関係を、最初は理解できずにいた楠見。そんな彼にとって、今、偽家族はどんな存在になっているのか。楠見の繊細な変化を、松村さんがとても丁寧に表現してくださっています。冷静でいることが多い楠見だからこそ、細やかな心の動きが見えた時は、思わずぐっときてしまいました。ぜひ注目していただきたいです。

 ◇緊張気味なルカ 「レスQ」チームはメロメロに!

 ルカにとっても“偽家族”はとても大きい存在です。ルカは、まだ自分の思っていることや感じていることをうまく言葉にできない年ごろ。幼いながらも一生懸命思いを伝えようとする姿には胸を打たれると思います。

 脚本家の宮本さんは「大人のように思いを言語化できないからこそ、きっとこの一言が出てくるのでは」と、とても繊細にせりふを書いてくださって、そして瑛茉ちゃんもお芝居を頑張ってくれました。まだ小さな体いっぱいに複雑な思いを抱え込んだルカの姿からは、彼女の健気(けなげ)な思いも伝わってくるんじゃないかなと思います。

 さらに、津田健次郎さんが演じるカズト横井の存在感もどんどん増していく中で、彼が“偽家族”の3人にどんなふうに関わっていくのかも楽しみの一つ。原作を読んでとてもワクワクした部分でもあります。

 ある日の撮影で、横井をはじめ「レスQ」社員やルカらが一堂に会した時がありました。瑛茉ちゃんも制作会見ぶりに再会する皆さんを前にして最初は緊張していたのですが、いつの間にかなじんでいて。「レスQ」チームも彼女の可愛さに一瞬で魅了されていました(笑い)。

 緊張を隠せない瑛茉ちゃんを一生懸命フォローする若菜さんと北斗パパの様子や、コワモテな格好をした津田さんが瑛茉ちゃんの横に並んだ時のシュールな面白さなど、可愛さと優しさが詰まった撮影現場でした!

 ◇西園寺さんと楠見の関係は新たな展開へ

 脚本の宮本さんは、第4話で登場した、動揺した西園寺さんが放つ「ありがとよ」や「ノールック楠見作戦」、横井が楠見の印象を表現する時の「鯛の冷やし茶漬けみたいな雰囲気」など、 “クスッと笑えるキラーワード”を自然と台本にちりばめてくださるんです。私は宮本さんの選ぶ言葉が本当に好きで、10年前に初めてお仕事をした時に書いてくださったせりふをいまだに覚えているほどです。

 今回は西園寺さんと楠見という絶妙に変わった2人を描く時に、宮本さんのワードセンスのパワーをお借りしたいなと思い、それがキャラクターや物語にすてきな魅力をもたらしてくださっていると実感しています。

 私たちも「“偽家族”って“家族“って、何だろう」とずっと考えながら作品を作っています。正直、明確な答えはないと思うのですが、だからこそ理屈で通そうとするとこの物語は成り立たない。たとえ理屈や定義で説明できなくても「家族って、きっとこういうことなのかも」と感覚で教えてくれるような、宮本さんの“パワーと説得力、そしてユーモアのある温かい言葉”が物語を引っ張ってくれるからこそ、この作品が出来上がっていると思います。

 第5話を経て、西園寺さんと楠見の関係はまた新たなフェーズに入っていきます。「この2人、これからどうなっていくんだろう」というドキドキ感も増す回になっているので、最後まで目を離さずに楽しんでいただけたら。でも、やっぱり一筋縄ではいかない2人なので、この物語の“ちょっとずれた面白さ”を存分に堪能してもらえると思います。

写真を見る全 9 枚

テレビ 最新記事