緊急取調室 (2025)
第7話 赤い殺意
12月4日(木)放送分
俳優の松坂桃李さんが主演を務める日曜劇場「御上先生」(TBS系、日曜午後9時)で、御上(松坂さん)が担任を務める隣徳学院3年2組の椎葉春乃(しいば・はるの)を演じている吉柳咲良さん。生徒役29人はオーディションで選ばれたが、吉柳さんは「どう見抜かれて、椎葉役で受かったんだろう」と首をかしげつつも、「本当の学校のよう」と撮影を楽しんでいる。そんな吉柳さんに、撮影の雰囲気や主演の松坂桃李さんについて、また今後の見どころなどを聞いた。
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ドラマは、日本の教育を変えようという思いを持つ文科省官僚の御上孝(松坂さん)が、自ら私立高校の教壇に立ち、令和の時代を生きる18歳の高校生を導きながら、権力に立ち向かっていく、オリジナルの“大逆転教育再生ストーリー”。松坂さんの主演映画「新聞記者」以来のタッグとなる詩森ろばさんが脚本を担当。「アンチヒーロー」(2024年)、「VIVANT」(2023年)など話題になった日曜劇場を担当してきた飯田和孝さんがプロデューサーを務めている。
吉柳さん演じる椎葉は、責任感が強く、人にも自分にも厳しい。もともとは明るく気の強い性格だったが、わけあってふさぎ込みがちに。春頃から体調を崩しがちで、心配してくれるクラスメイトに対しても強がっている。部活には所属せず、好きなものは邦楽ロック。クラスでは千木良遥(髙石あかりさん)と仲良しという設定のキャラクターだ。
生徒役のオーディションについて、吉柳さんは「同世代の人たちがいっぱいいて、雰囲気はすごくやりやすくて楽しくできたイメージがあります。(オーディションで)女性キャストが演じたのは(蒔田彩珠さん演じる)富永のせりふだったんですけれど、なぜ椎葉役で受かったんだろうかと思いました。多分、飯田さんにすべてを見抜かれているのかな、と(笑)」と話す。
「飯田さんがX(旧ツイッター)に一人一人のオーディションのときの印象のようなものを書いてくださっていて、私に対しては、“子供と大人のはざまにちょうどいる”とありました。まさに私もそう感じていて、大人になり切れないからこその悩みというか、もっと楽にやれるはずなのに、張り詰めてしまうというか、そういった等身大の悩みを今回お芝居に生かせるのかなって。そんな大人になり切れないところを、もしかしたら飯田さんには見抜かれていたのかもしれない」
第1話が放送されると、「この子、絶対に何かあるなというのが分かる」と周囲からいわれたという椎葉役については、「基本的に明るい役って、あまりやったことがなくて。いつも自分自身の何かと闘っている役どころが多いんです。椎葉は責任感が本当に強い子で自分にも厳しいし、他人にも厳しくなってしまう。本当はすごく優しい子だけれど、優しさゆえに自分にすごく厳しくなってしまい、頑張ってしまうという。頑張れちゃうからこそ大変な思いをする子」と分析している。
撮影の雰囲気は「めちゃくちゃ学校ですね。みんなで信じられないぐらいの(枚数の)写真を撮り合ったり、くだらないことでゲラゲラ笑ったり、ノートに落書きしたり。高校生ってこういうふうだったのかなと思うと、それを今、また体感できている感じがして、毎日楽しいです」と笑顔で語る。
2004年生まれの吉柳さんは、主演の松坂さんの俳優デビュー作「侍戦隊シンケンジャー」(2009年)の志葉丈瑠/シンケンレッドに幼少期「大ハマリしていた」と打ち明ける。
松坂さんについて、「シンケンレッドにめちゃくちゃハマっていた幼少期があるので、私からすると松坂さんは本当に偉大で、憧れの存在ですね」と明かす。
本人にそのことは伝えたかと聞かれると、「はい、恐縮ながらお伝えさせていただきました(笑)」と語る。
教室での松坂さんは「ただただ生徒たちを見守って、たまにNGを出す生徒がいても、『大丈夫、もう一回やろう』って。松坂さんがそういうふうに言ってくださることで、いい空気感で演じることができるというか、(クラスの)みんなで(相互に)頑張ろうっていう空気感を保てているのは、松坂さんがいてくださるからだなと思います」と表現する。
生徒役の同世代の俳優との共演も楽しんでいる。
「私はもともと(蒔田)彩珠ちゃんがすごく好きでインスタとかも見ていたので、今回ご一緒できると聞いたときはうれしかったです。あとは、高石あかりちゃんが(椎葉と仲の良い)千木良役なんですけど、本当に何を見ても圧倒されるっていうか、あまりにも繊細で……繊細なんだけどすべてが伝わってくる表情の作り方とか、役を深めていくところを見ていると、無意識に勝てないなと思いますね。あかりちゃんと芝居しているとすごく自然と椎葉になれるし、あかりちゃんと今回、親友役ができるのは“宝物”だなと思いますね」
1月12日の始業式イベントでは、グループで歌を披露した吉柳さん。「めっちゃ緊張してて、半端じゃないくらい手が震えていた」というが、生徒役の仲間との絆はさらに深まりつつあるようだ。
最後に「御上先生」の見どころを聞いた。「具体的に言語化してくれることで、こういうことがあるんだと知ることができます。普段の生活でも生かせることが結構あるし、(ドラマに出てくる)言葉で救われる人たちはたくさんいるんじゃないかなって思うことも。受験生にも役立つ知識もいっぱいあって、ためになるというか、生徒と一緒に学んでいる気持ちになれると思います」という。
さらに「結構攻めていると思っていて。見えにくいところも見せてくれるし、そこに共感できることがあるんじゃないか、と。毎回、御上先生が『考えて』と生徒に言うんですけど、それもすごくいいなと思います。答えを最初にくれるわけではなくて、なぜこうなっているのか、根本は何なのかということを話し合って、答えを導いていく。合っているか間違っているかではなく、考えた先にあることを探していく作業があって、私自身も椎葉を通して救われると思うし、きっと、すごく救われる人たちがいるんだろうなって。いろんな気づきもあると思うので、一生徒になった気持ちで、さまざまな角度から見て楽しんでいただけたらいいなと思います」とメッセージを送った。
*高石あかりさんの「高」は「はしごだか」
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