小林薫＆尾野真千子：NHK特集ドラマ「憶えのない殺人」で共演　認知症の元警官役、犯人追う刑事役　2025年早春放送　

　俳優の小林薫さん、尾野真千子さんが共演するNHKの特集ドラマ「憶えのない殺人」（NHK BS・NHK BSプレミアム4K）が、2025年早春（1月中旬～3月頃）に放送されることが分かった。

あなたにオススメ

来春朝ドラ「あんぱん」の“二人の妹”　朝ドラヒロインまで手が届くか

　認知症を患う元警官の男が、殺人事件を追う刑事にマークされ、2人は次第に不可思議な心の迷宮に踏み込んでいく……というストーリー。自分が犯人かもしれないと恐れながら真相を探ろうとする認知症の元警官・佐治英雄を小林さん、事件の真犯人を必死に追う刑事・北嶺亜弓を尾野さんが演じる。

　小林さんは「これまで認知症の役を演じたことはありませんが、脚本や資料を読むと改めて自分の身にも起こり得ることだと実感します。専門家の先生に伺って印象的なのは、認知症の方々は周りの世界に対して、ごく真っ当に反応しているということ。ただ、見る・聞くなどの認知機能に問題があって、インプットされる情報が周囲の人々と違っているので、彼らの反応が奇異なものに見えてしまうようです。なので今回、私が一生懸命に認知症を演じようとすれば、それは間違いかもしれません」とコメント。

　続けて「主人公の佐治が“罪を犯したかもしれない”、“いや、そんなはずはない”と揺らぐ姿は、ごく普通の人の葛藤そのものです。私はただ佐治が認知している世界をそのまま感じて、それに対して素直に反応する。そのことだけを必死にやってみたいと考えています。このドラマは認知症当事者の目線で描く、とても珍しい作品です。高齢の方だけでなく、若い世代にも興味を持って楽しんでもらえる作品になるよう、頑張りたいと思います」と意気込んだ。

　尾野さんは「久しぶりの警察官役で身が引き締まる思いです。認知症という題材に、どう理解し、どう立ち向かえるかまだ分かりません。でも、小林薫さんがどんなふうに演じるのかわくわくしながらも、撮影を目前に緊張しながらセリフを覚えています。監督（片岡敬司さん）とは、2000年にお世話になって以来、久しぶりにご一緒させていただきます。あの頃いっぱい怒られたな～（笑い）。成長した自分を見せられるよう頑張ります！」と話した。