あんぱん:第97回の注目度 ピークは“姑”松嶋菜々子に“のぶ”今田美桜が失業を報告した73.2%

連続テレビ小説「あんぱん」のロゴ (C)NHK
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連続テレビ小説「あんぱん」のロゴ (C)NHK

 今田美桜さん主演のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「あんぱん」(総合・月~土曜午前8時ほか)の第97回(8月12日放送)で、視聴者を最も引き付けた場面はどこだったのか? テレビの前の視聴者が画面にクギヅケになっていた程度を示す「注目度」の1分ごとの推移を調べたところ、最も注目度(REVISIO社調べ、関東地区、速報値)が高かったのは、のぶ(今田さん)が姑の登美子(松嶋菜々子さん)を訪ね、2人きりで話す午前8時8分の73.2%だった。

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 「あんぱん」は、「アンパンマン」を生み出したマンガ家で絵本作家のやなせたかしさん(1919年~2013年)と、暢さん(1918年~1993年)夫婦がモデル。何者でもなかった2人があらゆる荒波を乗り越え、“逆転しない正義”を体現した「アンパンマン」にたどりつくまでを描く、生きる喜びが全身から湧いてくるような「愛と勇気の物語」だ。

 ◇最高値は午前8時8分 嫁と姑の“直接対決”は最後まで注目続く

 第97回は、相変わらず仕事がない嵩(北村匠海さん)だったが、うそのスケジュールを黒板に書き込み、のぶを安心させる。一方、のぶは、第97回の冒頭で、鉄子(戸田恵子さん)から「あなたは私の秘書にふさわしくない」とクビを宣告されてしまう。

 この日の山場は、のぶが登美子の家を訪ね、嫁と姑の2人きりの“対決”となった場面。お茶室で2人が会話を始めた午前8時7分から「注目度」が急上昇し、8分にこの日のピーク73.2%を記録した。8分はちょうど、のぶが「失業したんです。代議士の秘書をクビになりました」と明かした場面だ。果たして登美子はどんな反応を見せるのだろう? 視聴者にも緊張感が一気に高まった場面だ。

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 すると、登美子は少し驚いた表情を見せ、少し間があった後、「仕方ないわ」と言うと、なぜそんなに頑張って嵩を支えようとするのか、淡々と問いかける。のぶは亡き父・結太郎(加瀬亮さん)に「女子も遠慮せんと大志を抱け」と教えられたと答え、さらに嵩と一緒に探しているものがあり、一生かかっても嵩となら見つけることができると信じていると語る。

 逆にのぶが「お義母さんの夢は何ですか?」と尋ねると、登美子は「私の夢……。あの日に帰ることね。嵩も千尋もまだ小さくて、清さん(二宮和也さん)もいて、みんな笑っていて、夢見るように暮らしていたわ。短い間だったけど、幸せだった。あの人がいなくなってから、胸に空洞ができて風が吹きぬけていくのよ」と吐露した。この辺が午前8時11分。注目度は少しずつ下がってきたもの、11分で69.3%と比較的高かった。

 この後、嵩が登美子について「僕に背を向けて去って行った日も、母さん、いつも泣いていた気がするんだ」と話していたことを、のぶは明かす。この午前8時12分あたりでいったん66.3%まで急低下するが、13分には71.2%とこの日、2番目の高注目度をたたきだす。

 「あの子は優しすぎるのよ。清さんに似て。つい、あの子に清さんを重ねてしまうの。清さんの代わりに嵩が私を幸せにしてくれるんじゃないかって。あんな日はもう2度と来ないのに。あの人はいないのにね」

 登美子が涙ながらにそう語り終わったあたりがちょうど13分。青空の映像をはさみ、2人のすっかり打ち解けた感じの会話の場面へと続く。

 登美子がたてたお茶を味わったのぶは、仕事をクビになったことを嵩にまだ伝えておらず、忙しい嵩に余計な心配をかけたくないと話す。すると登美子は「忙しい? それ本当かしら? つまらない見栄張って、のぶさんにうそついてるんじゃない? 嵩はそういう見栄っ張りなところだけ私に似ちゃったのね。大丈夫よ、きっと。早く嵩に話しちゃいなさい」と笑って助言する。肩の力が抜けたのぶの、ほっとした表情が印象的だった。14分も69.5%と高い注目度を維持したまま、そのままエンディングを迎えた。

 母親の切ない心情をのぞかせ、見せ場の多い場面になった嫁と姑の“直接対決”。注目度も最後まで高水準を維持したままだった。

 活用したデータは、関東の2000世帯、関西の600世帯で番組やCMの視聴状況を調査しているREVISIO社が公表している独自指標の「注目度」。人体認識センサーを搭載した専用機器でテレビ画面に視線を向けているかを常に計測し、テレビの前にいる人のうち、番組を注視していた人の割合を算出している。

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