フェイクマミー
第9話 ニセ母計画崩壊!?追い込まれた家族の決断
12月5日(金)放送分
今田美桜さん主演のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「あんぱん」(総合、月~土曜午前8時ほか)の第106回(8月25日放送)で、視聴者を最も引き付けた場面はどこだったのか? テレビの前の視聴者が画面にクギヅケになっていた程度を示す「注目度」の1分ごとの推移を調べたところ、第106回で最も注目度(REVISIO社調べ、関東地区、速報値)が高かったのは、嵩(北村匠海さん)への疑いが深まった直後、一気に晴れた午前8時11分の77.5%だった。
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「あんぱん」は、「アンパンマン」を生み出したマンガ家で絵本作家のやなせたかしさん(1919年~2013年)と、暢さん(1918年~1993年)夫婦がモデル。何者でもなかった2人があらゆる荒波を乗り越え、“逆転しない正義”を体現した「アンパンマン」にたどりつくまでを描く、生きる喜びが全身から湧いてくるような「愛と勇気の物語」だ。
今週第22週は、あんぱんを配る太ったおじさんのイラストを完成させた嵩だったが、おじさんをヒーローとして描くマンガのアイデアは、編集者に認めてもらえない。のぶ(今田さん)は、そのおじさんの絵が好きだと言って嵩を励ます。一方、嵩の詩の才能を見抜いた八木(妻夫木聡さん)は、自身の会社「九州コットンセンター」に出版部を作り、詩集を出さないかと声をかける、というような流れだ。
月曜の第106回は、のぶの誕生日のプレゼントとして、嵩が「ぼくのまんが詩集」を自費出版で作成する。この日のポイントは嵩がカフェで編集者と自費出版について打ち合わせする場に、たまたま出くわしてしまったメイコ(原菜乃華さん)。このことをのぶには内緒にするよう口止めされたメイコは、早とちりから、家族にちょっとした騒動を引き起こす。母親になっても、あわてんぼぶりは変わらないメイコらしいエピソードの回だ。
テレビ画面の前にいる人のうち、画面を実際に注視している人の割合を示す「注目度」は、序盤はやや低調なスタート。一気に上昇して、最初の山を作るのが午前8時7分の76.3%だ。カフェで嵩と編集者が打ち合わせをしているシーンがまさに7分に入ってすぐに始まり、娘を連れて現れたメイコに嵩は「きょう、ここで打ち合わせしていることは、のぶちゃんには秘密にしといて」と頼む。「えっ」と少し驚いたメイコが、アレコレ余計なことまで考え始める様子が今後の波乱を予想させ、視聴者には楽しい。
その後、期待度は午前8時8分から急落するが、午前8時10分には再び上昇し、14分まで75%以上を維持する。8分台後半から、蘭子(河合優実さん)やメイコが駆けつけ、3姉妹でのぶの誕生日を祝っているシーンが始まっていて、76.5%を記録した10分台はメイコが「嵩さんに口止め」されたことをのぶに漏らしてしまう佳境の場面にちょうど差し掛かったところだ。
「こないだ見たがやき。お昼過ぎに喫茶店で女の人とこそこそ内緒話しゆうところ」。メイコの言葉に、視線が右左に激しく動き、動揺を隠せないのぶ。「嵩さん、お姉ちゃんには黙っててくれと言いよったが。おかしうない?」。さらにメイコが疑いをかぶせたことで、のぶは飲んでいたジュースのグラスをテーブルに置くが、大きな音をたててしまう。そこに嵩は帰ってくる。ある意味、疑いがピークに達したタイミングと言える。
この日の最高値は続く午前8時11分の77.5%。帰宅してすぐ「アンパンでお祝いしていたのか。間に合ってよかった」と、嵩がのぶに「ぼくのまんが詩集」と書かれた本を誕生日のプレゼントとして手渡す。「たまるか!」。のぶの表情が一気に変わる。嵩は、蘭子に紹介された編集者と、自費出版で作ったことを説明。メイコには「この間、打ち合わせしてると言えなくてごめんね」と謝り、疑いは全て消え去る。1分前と状況が一変し、恥ずかしそうなメイコの表情がたまらない場面だ。
期待度は、嵩が八木の事務所を訪ねるシーンに移る午前8時12分で一時微妙に下がるが、八木らが「ぼくのまんが詩集」を読んでいたことが分かる13分以降は再び76%台後半に戻す。「美しいものを美しいと思う心。悲しみに寄り添う心。紙芝居もそうだったが、実にお前らしい。これは、すべての人の心に響く叙情詩だ」。絶賛する八木は「もっと詩を書け」と嵩に指示する。普段は沈着冷静な八木が、この日は非常にテンションが高く、すぐに次々と行動に移していく。
ドラマは家の前で詩集を読むのぶの姿でエンディングを迎える。詩の一部をのぶが朗読するナレーションが印象的だ。
期待度は、嵩が女性の編集者と“密会”する場面をメイコが目撃した午前8時7分に最初の山を作る。メイコがのぶに“密会”を告げ口する午前8時10分に続き、事情がすべて明らかになる午前8時11分でピークを迎えた。ある意味、脚本家やディレクターらの狙い通りに視聴者は画面に引き付けられていたとも言える。午前8時12分以降の、八木との会話のシーンは注目度が低下してもおかしくない場面だとも思うが、今回は最後まで関心を集め続けた。いつもとテンションが違う八木の様子に視聴者も目が離せなかったのかもしれない。
活用したデータは、関東の2000世帯、関西の600世帯で番組やCMの視聴状況を調査しているREVISIO社が公表している独自指標の「注目度」。人体認識センサーを搭載した専用機器でテレビ画面に視線を向けているかを常に計測し、テレビの前にいる人のうち、番組を注視していた人の割合を算出している。(文・佐々本浩材/MANTAN)
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