黒田征太郎:86歳の画家 手塚治虫さんや和田誠さんは「僕の大事な人」 亡き母は「どこかで見ている感じが」 「徹子の部屋」で

10月1日放送の「徹子の部屋」に出演した黒田征太郎さん=テレビ朝日提供
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10月1日放送の「徹子の部屋」に出演した黒田征太郎さん=テレビ朝日提供

 86歳のイラストレーターで画家の黒田征太郎さんが、10月1日放送の黒柳徹子さんの長寿トーク番組「徹子の部屋」(テレビ朝日系)に出演。マンガ家の手塚治虫さんやイラストレーターの和田誠さん、亡き母の思い出などを語った。

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 黒田さんは「敗戦後ぐちゃぐちゃになった大阪の街に母親と一緒に物を人に売るために物を探しに行ったんです。その時、焼け野原の街の中にみかん箱が積んでありまして、僕にはその上が光っているように見えたんです。何だろうと思って行きましたら、手塚治虫さんのマンガ本が、『新宝島』とか『大都会(メトロポリス)』とか、何冊も並んでいまして、それを見た途端に僕はこれだと思いました」と手塚作品との出合いを語り、「手塚治虫さんとお会いしたのはたった1回ですけども、僕の中には大事な人としておられる。(鉄腕)アトムを描くことも手塚プロは僕には許してくれた」と明かす。

 子どもの頃、米国に憧れた。ニューヨークに102階建てのビルがあると聞き、「よし、俺はエンパイアステートビルに上がろう」と決めたという。それから10数年後、20代の時に米の貨客船の船底部屋に乗ってサンフランシスコまで行き、そこからバスで45日間かけてニューヨークにたどり着いた。

 「その旅行を人に知らせたい。日本の出版社に(描いたものを)送ったんです。約束も何もないんですけども。それを(イラストレーターの)和田誠さんが目にされて、『この黒田というやつは面白い』。それで引き上げていただいた」といい、「和田さんは僕のすごく大事な人でした。僕は今、絵のようなもので生きてます。それは、そういう人と出会ったから」と語る。

 また、「母はどこかで見ている感じがするんです」と話す。子どもの頃からけんかが絶えなかったが、「お袋は心配しまして。『あんた、そのままやってたらいつか人を殺すよ。そんなこと想像したことあんの』『あるわけないやないか』『人が人を殺すってのは大変なことで、それをずっと持って暮らしていくような暮らし方だけはせんといてちょうだい』と言われた」ことを大事にしてきたという。

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