解説:秋ドラマは有力作続々 本命、ダークホース序盤の結果は 放送前の注目作も

現在断トツの「じゃあ、あんたが作ってみろよ」(C)TBSスパークル/TBS
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現在断トツの「じゃあ、あんたが作ってみろよ」(C)TBSスパークル/TBS

 続々とスタートしている秋ドラマ。年2回の改編期にあたる10月は各局とも力を入れた作品を編成する傾向が強い。ここでは人気のバロメーターの一つでもあるTVerのお気に入り登録者数(以下13日午後3時現在)なども参考にしつつ、有力作を紹介する。

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 前評判が高かったのが、三谷幸喜さんの25年ぶり民放GP帯連ドラで、“もしがく”こと「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」(フジテレビ系、水曜午後10時)。菅田将暉さん、二階堂ふみさんをはじめとした豪華キャストに1984年の渋谷を再現した巨大なオープンセットを建設するなど力の入れようがうかがえる。正直第1話は助走段階の感もあったが、第2話で“凸凹メンバーで劇場を立て直す”という胸アツ展開となり視聴者の評判も上々。ヒットの指針となるTVerでの第1話再生数200万を6日で突破。お気に入り登録者数も50万超えと好スタートを切ったといえるだろう。

 ダークホースとして大きな話題を集めているのが、夏帆さん、竹内涼真さんのダブル主演作「じゃあ、あんたが作ってみろよ」(TBS系、火曜午後10時)だ。第1話が放送されるや、竹内さん演じる亭主関白思考の勝男の強烈なキャラクターがSNSで大いにバズった。谷口菜津子さんの原作マンガも人気を博していただけに、個人的にも注目していたが、ドラマでの解像度の高さもあって想像以上の盛り上がり。TVer第1話再生数の200万突破もわずか3日で達成、お気に入り登録者数も70万超えと、今期の秋ドラマでは現在断トツの人気となっている。

 お気に入り登録者数でいえば、桜田ひよりさんと佐野勇斗さんダブル主演の「ESCAPE それは誘拐のはずだった」(日本テレビ系、水曜午後10時)、波瑠さん、川栄李奈さんのダブル主演で「Snow Man」の向井康二さんも出演している「フェイクマミー」(TBS系、金曜午後10時)が13日午後3時現在で50万を突破している。

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 また、間宮祥太朗さんと新木優子さんのダブル主演の「良いこと悪いこと」(日本テレビ系、土曜午後9時)、妻夫木聡さん主演で「Snow Man」の目黒蓮さんも出演している日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」(TBS系、日曜午後9時)という先週末にスタートしたばかりの2作も既に50万の大台突破目前だ。

 なお、過去作が見られるシリーズ作にあたる「絶対零度~情報犯罪緊急捜査~」(フジテレビ系、月曜午後9時)は60万を記録。ほかのシリーズ作も、15日にスタートする「相棒 season24」(テレビ朝日系、水曜午後9時)の91万を筆頭に、16日スタートの「緊急取調室」(同、木曜午後9時)の56万、「恋する警護24時 season2」(同、金曜午後11時15分)の62万と安定した人気を誇っている。

 放送前のシリーズものではない新作では、大泉洋さん主演、宮崎あおいさん共演、野木亜紀子さん脚本で、21日スタートの「ちょっとだけエスパー」(テレビ朝日系、火曜午後9時)が、放送まで1週間以上あるにもかかわらず、早くも登録者数が41万に達している。会社をクビになったサラリーマンが“ちょっとだけエスパー”になって世界を救うという“ジャパニーズ・ヒーロードラマ”だといい、こちらも期待が持てそうだ。

 今期の「じゃあ、あんたが作ってみろよ」を挙げるまでもなく、SNSで話題になったことをきっかけに、突然人気が過熱するのが昨今のドラマの傾向だ。そして、放送が進むにつれて評価が変わるのも連ドラの面白さの一つ。序盤は静かでも口コミやSNSで火がつき、思わぬヒットに化けるケースも少なくない。今期もそんな“後半戦の主役”が現れるのか、引き続き注目したい。(立山夏行/MANTAN)

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