解説:新シーズン開始の「相棒」 前作ラストは不穏な展開 “ラスボス候補”の再登場あるか

「相棒season24」に出演する水谷豊さん(左)と寺脇康文さん
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「相棒season24」に出演する水谷豊さん(左)と寺脇康文さん

 水谷豊さんと寺脇康文さんが出演する、人気刑事ドラマの最新シーズン「相棒 season24」(テレビ朝日系、水曜午後9時)がスタートした。今年でシリーズ誕生25周年を迎える節目のシーズン。初回は、杉下右京(水谷豊さん)が人間国宝の講談師・瀧澤青竜(片岡鶴太郎さん)に弟子入りするという意外な幕開けに。新たに登場した検事総長・臥龍岡詩子(余貴美子さん)は特命係の捜査を支持する態度をみせたが、初回ラストには不穏な動きを見せ、“国家権力の闇”を感じさせる展開となった。ここでは改めて、前シーズンの最終回を振り返ってみたい。

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 今年3月に前後編で放送された「相棒 season23」の最終回の副題は「怪物と聖剣」。都内で相次ぐ強盗事件が巨大利権と絡む可能性が浮上する中、派手なパフォーマンスで支持を集める元タレントの都知事・一岡(片桐仁さん)らが登場した。

 中でも注目を集めたのは、毎熊克哉さんが演じた謎の男・浦神鹿(うら・しんろく)。無職で小説家志望と名乗り、紅茶店にいた右京の前に現れると「植民地支配の影響で、ヨーロッパ貴族の趣向品だった紅茶文化を、こうして極東にいる人間2人が楽しむことができている。悪によって世界が変わった。悪の恩恵を人々は受けている」と持論を展開。さらに唐突に「僕の友達になってください」と右京に握手を求めたが、何かを察知したのか右京は握手をやんわりと断った。

 後編では、その正体が明らかに。浦は、首相の座に近付きつつあった一岡都知事をもしのぐ影響力を持つ存在だった。内閣情報調査室の美彌子(仲間由紀恵さん)が右京と薫(寺脇さん)に浦に関する資料を見せ、「新世代のフィクサー」と説明。「海外にレアメタルの鉱山を所有しているという……ただ、それだけではない嫌な予感がします。世界が壊れるのを見てあざわらうような」と話した。

 その後、右京と薫が小料理屋「こてまり」にいると、浦が来店。2人が驚く中、浦は「女将さん、マガモの雄が獲れたんです。よかったら」と、小手鞠(森口瑤子さん)とも既に親しい様子で、右京に「これからたくさん、僕と遊んでください!」と不気味な笑みを見せた。

 SNSでは、浦について「ラスボス候補」「決着は次に持ち越しか」と話題に。「season24」の放送が始まると、「浦神鹿は今シーズン出るのか」「浦神鹿は元気にしてるか?」などと登場に期待する声も上がっていた。右京をも警戒させる男の登場が、今シーズンの見どころの一つとなりそうだ。

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