池谷のぶえ:「ばけばけ」花田旅館のおかみ役 トキに対して「自分の子供のような気持ちも」

NHK連続テレビ小説「ばけばけ」で花田ツルを演じている池谷のぶえさん(左)とヒロイン・トキ役の高石あかりさん(C)NHK
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NHK連続テレビ小説「ばけばけ」で花田ツルを演じている池谷のぶえさん(左)とヒロイン・トキ役の高石あかりさん(C)NHK

 NHK連続テレビ小説「ばけばけ」(総合、月~土曜午前8時ほか)で花田旅館のおかみ・花田ツルを演じている池谷のぶえさん。ヒロインのトキ(高石あかりさん)をとても可愛がっているツルをどのような思いで演じているか語った。

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 ◇花田ツルはどのような人物?

 「ばけばけ」は、松江の没落士族の娘・小泉セツとその夫・八雲(ラフカディオ・ハーン)夫妻をモデルに、「怪談」を愛するヒロインが、外国人の夫と共に、何気ない日常の日々を歩んでいく姿を描く。脚本は、NHKの「阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし」やWOWOWの「撮休シリーズ」などを手がけたふじきみつ彦さんが担当する。

 池谷さんが演じるツルは、平太(生瀬勝久さん)と共に花田旅館を切り盛りしている。からっとしたたくましさが、トキの心の支えになっている……というキャラクター。

 トキに対しては、「まるで自分の子供のような気持ちもあるんだろうなあという気がします」といい、「おトキちゃんにとって家族には言えないことを言えたり、頼めないことをお願いできるような、家族とは違う手助けを求められる存在でしょうね。私自身も祖母の家に行くと親に対するのとはまた違った甘え方ができたような気がするので、トキにとってのツルもそういう感じではないかと思います」と語る。

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 高石さんとは初対面。「凛(りん)としていながら、とても柔らかく自然体でその空間にいらっしゃいます。まだお若いのにすばらしいですよね」と絶賛する。

 平太役の生瀬さんとは「何度もご一緒していて」と明かし、「リスペクトと信頼があるので、お芝居については何ひとつ相談していません(笑)。ツルと平太に楽しいことを求めていただいている空気感をたぶん生瀬さんも感じてらっしゃるはずなので、コミカルなことは積極的にやるようにしています」と話した。

 ヘブン(トミー・バストウさん)については、「初めは『ちょっと困りますよ、異人さん』という感じですが、次第に積極的にまでは行かずとも、平太さんよりは受け入れるようになっていきます。もしかしたらおトキちゃんとヘブン先生の関係に何か予感めいたものを感じているのかもしれないですね」

 ◇「だから蛙がナレーションなんだ!」 松江での発見を明かす

 印象に残っているシーンは、トキとフミ(池脇千鶴さん)がシジミを売りに来る場面だという。

 「シジミはむき身と殻つきの2種があってお2人はお高い方のむき身を買ってほしいわけなんですけど、それを見せてくださる2人の姿がなんとも言えず、『むき身を買うよ~!』という気持ちになりました。ちっちゃいシジミをこんなにむくのは、そりゃ大変だ! と思うほど、すごい量のむき身だったんです(笑)。あのむき身のアップを撮ってほしいぐらいでした。きっと2人で怪談を話しながら、朝までむいていたんでしょうね」と振り返った。

 阿佐ヶ谷姉妹の蛇(渡辺江里子さん)と蛙(木村美穂さん)のナレーションも好きだと明かし、「松江で八雲さんが住んでいたお家を見に行ったら、書斎の前のお池でカエルがゲコゲコ鳴いていたので『だから蛙がナレーションなんだ!』と納得しました。お庭にはちゃんと蛇もいるらしいですよ。カエルと蛇が2人の暮らしをずっと見守っていたんだなと思いました」と話した。

 視聴者に向けては、「おトキちゃんとヘブン先生の人生が軸ですが、その周りで生きていた人たちの人生もほんわかと温かく描かれ、やさしい作品になっています。『ばけばけ』というタイトルには怖いイメージもあるかもしれませんが、そんなことはありません。ふじきさんの脚本の、日常を本当にそのまま大切に大切に紡いでいる感じがとてもすてきなので、ドラマをご覧いただく時間も温かく、いいひとときになるんじゃないかと思っております。ぜひご覧ください」とアピールした。

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