水曜日のダウンタウン
名探偵津田 第4話 ~電気じかけの罠と100年の祈り~ 後編
12月24日(水)放送分
ラグビー日本代表は11月に欧州遠征し、南アフリカを皮切りにアイルランド、ウェールズ、ジョージアと激突。テストマッチ4連戦を迎える。WOWOWでは日本代表戦4試合をはじめ、北半球と南半球の強豪が相見えるキルター・ネーションズシリーズを放送・配信する。2015年のW杯で、南アフリカ戦でマン・オブ・ザ・マッチに輝いた元日本代表SH(スクラムハーフ)の田中史朗さんが見どころを語った。
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去年よりもチームとしてかなり向上しています。PNC決勝のフィジー戦でもアタックがよく、トライの取り方に日本らしさが出ていました。秋もこのまま継続して「超速ラグビー」をやり遂げてほしいです。
フィジーに簡単にトライを取られていました。もっとチームとしてまとまってディフェンスする必要があります。スティールなどでターンオーバーすることも意識すれば勝利は近づくはずです。あとはキックに対してのコミットもあまりうまくいっていない印象がありますね。自分たちが蹴ったボールをマイボールに戻すことを意識しないと点が取りにくくなります。
やはり存在感があります。彼がいることでチームの士気が上がります。それをLOワーナー・ディアンズ選手に伝えたことで(キャプテンを務めたPNCで)彼もいいリーダーシップを発揮しました。(今後の)リーダーとしてもすごく有望ではないかと思います。バイリンガルの選手がリーダーになることにはプラスの効果があると感じています。
FL/No.8(フランカー/ナンバーエイト)のガンちゃん(ベン・ガンター)ですね。1人でボールを持ってトライを取ることができますし(スティールなどで)ピンチをチャンスに変えられる選手でもあります。バックスではSHの3人(藤原忍選手、福田健太選手、北村瞬太郎選手)は世界でもトップクラスの球さばきができていますし、特に藤原選手と福田選手のライバル関係はいい効果を生んでいます。そこに素早くて能力の高い北村選手が入ったことで、SHは誰が出ても遜色がない状態です。
すごくうれしかったですね。僕が若いころは強豪国が日本と戦うこと自体ほとんどなかったですし、こうして南アフリカと戦えるようになったのも日本がそういうレベルに達しつつあるからだと思います。
南アフリカは僕たち日本に負けてから大きく変わりました。素晴らしい切り替えによって今は強くなっていますし、トニー・ブラウン(南アフリカ代表アタックコーチ。元日本代表アタックコーチ)が入ったことでFWだけではなくBKも脅威になりました。日本も技術、能力は確実に当時よりも高くなっています。僕らのときとの違いは、世界のどのチームからも注目されていることです。「日本はこういうことをやってくる」と全チームが警戒しているなかで、何一つ手を抜かずに戦い、さらにもう1段階レベルを上げないと負けが続いてしまう可能性もあるので、いかにしていいパフォーマンスを継続できるか、をチームとして考えながらやり抜いてほしいです。
全員ですが、まずはHO(フッカー)マルコム・マークス選手です。特に自陣ゴールライン前では本当に嫌な存在ですね。1人でもトライを狙えますし、サポートの選手がつくとまず止められません。また、若いSO(スタンドオフ)サーシャ・ファンバーグ=ムゴメズル選手は判断もパフォーマンスも素晴らしいです。SHグラント・ウィリアムズ選手もすごくいいプレーヤーで、この9番(SH)と10番(SO)によるアタックは見ていて本当に楽しいですね。
やはりロースコアに抑えることです。日本も得点はできると思いますが(それ以上に)南アフリカのアタック能力が凄まじいので、とにかくディフェンスでしっかり相手を止めて、ひたすら我慢し続け、最後に相手が疲れたときに取り切ることです。今はどのチームも最後まで高いパフォーマンスを続けています。だからこそ日本はそのさらに上をいかなければなりません。あとはペナルティをしないことですね。最近はペナルティが多くなっているので、もっと“世界と戦っているんだ”と強く意識してほしいです。
うらやましいですね。日本の選手が興奮するのか、緊張するのかは彼ら次第ですが、そういう場所で試合をした経験は、W杯の舞台に立ったときに必ず生きてくると思うので、僕もみんなの表情を見ながら試合を解説したいと考えています。現地のイングランド人はみんな日本を応援してくれると思うので、ぜひその力をプレーに反映してほしいです。
日本に一番近いタイプで(個ではなく)チームとして戦っている印象があります。もちろん選手個人もすごいのですが、それぞれ自分がやるべきことをしっかりやっているので、日本が学ぶべきチームだと思っています。それにしても、日本が世界1位と3位と続けて対戦することなど今まではなかったですね。
SHジェイミソン・ギブソン=パーク選手は今、世界でもトップですよね。ニュージーランドからアイルランドに舞台を移し、代表になって経験を積んだことでさらにいいSHになりました。同じくニュージーランド出身のWTB(ウイング)ジェームズ・ロウ選手の熱いプレーにも注目しています。
難しいカードが続きますが、やはり運動量ですね。そして自分たちの戦い方を100%全うできるかどうかにかかっています。“それは無理だ”と思っているファンの方々もいると思いますが、だからこそみんなで応援すること、そして勝つことを望んでいます。簡単なことではありませんが“勝利”という言葉をもっと口に出していくことが大事です。
もちろん弱くはないのですが、ミスが多かったですね。ウェールズらしくないチームだったのでショックでした。そしてあのチームに対して、日本が2戦目に勝てなかったこともショックでした。相手が疲れていた後半に勝ち切るのが日本の強みだと思っていたのですが、勝てませんでした。今回は相手のホームです。ウェールズはファンの応援もチームの気合いの入り方も違いますので、敵地での戦い方を学べるいい機会になると思います。
FBブレア・マレー選手です。彼もニュージーランド出身で、7月の日本戦でもめちゃくちゃいいプレーをしていました。彼がボールを持てばほぼゲインラインを切っていましたし、日本も彼に翻弄されていた印象があります。まだ24歳、楽しみな選手です。
このツアーのなかでは高いと思います。もっと上位のチームに一気に勝つというのは正直難しい部分もありますので、まずはこういうチームに勝って自信をつけていきたいところです。W杯もそうですが(連戦の)終盤は体も心も厳しくなってくるので、ここでしっかりチャレンジして、勝ち切ってくれる代表の姿を見せてほしいですね。
昔よりもFWが強くなっている、というイメージはないですね。以前はスクラム、モールを武器に長く戦ってきたチームですが、昨年の日本戦(24年7月13日。日本23-25ジョージア)では日本がスクラムで勝った場面もありました。FWとBKが融合してアタックしてくるチームになり、新しいラグビーを取り入れている印象があります。
「超速ラグビー」によるアタックでトライを取り切るところを見てほしいです。あとはディフェンスに尽きますね。タックルはもちろんモールでも止めて、相手に得点を許さなければ負けることはありません。ただ、相手は世界一と言っていいほどアタックが冴えているチームばかりなので、そういう相手に対してどれだけ前に出ながら継続してディフェンスできるか、ぜひ注目してほしいと思います。
「4週連続日本代表戦!WOWOWラグビー SP」では、11月2日午前0時45分からWOWOWライブ・WOWOWオンデマンドで「南アフリカ vs 日本」、11月8日午後9時からWOWOWプライム・WOWOWオンデマンドで「アイルランド vs 日本」、11月16日午前2時15分からWOWOWライブ・WOWOWオンデマンドで「ウェールズ vs 日本」を放送・配信。11月22日午後8時45分から「ジョージア vs 日本」をWOWOWオンデマンドでライブ配信する。
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2025年12月25日 21:00時点
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