じゃあ、あんたが作ってみろよ
最終話 不器用な愛で、変われ!
12月9日(火)放送分
最終回の放送を残すのみとなった横浜流星さん主演の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(NHK総合、日曜午後8時ほか)で、喜多川歌麿を演じてきた染谷将太さん。「べらぼう」においての歌麿を語る上で、欠くことのできない蔦重との関係性や、染谷さんの目に蔦重役の横浜さんの姿はどう映っていたのか、語ってもらった。
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振り返れば、“唐丸少年”時代から、苦悩というものと隣り合わせで、過去のトラウマに悩まされたり、愛するきよ(藤間爽子さん)とのつらい別れがあったり、蔦重との関係も含めて、山あり谷ありではあった歌麿の人生だが、染谷さんは「蔦重がいなかったら生きていけなかった」と考える。
「蔦重と出会わなければ、歌磨にもなっていませんし、絵師として生きていく場所を見つけたからこそ、『べらぼう』においての歌磨は、人としての生きていく力を身につけていくことができて、成長もできたので。歌磨にとって蔦重は『いなかったら生きていけなかった』そんな存在だったと思います」
胸に秘めた想いも手伝ってか、時に蔦重の振る舞いに悩まされることもあった歌磨だが、それでも抗いがたい魅力が蔦重にはあったことは、染谷さんも認める。
「人の気持ちが分かっているんだか、分かっていないんだか、どこまで狙っているんだか、狙ってないんだか、“天然”なところがあって。でも、すごく器用で、人情があって、みんながついていってしまうという、すごく魅力的な人だなって。みんなから愛される力があり、みんなを愛す力もある、ある種人間としての器の大きさも感じました。あの時代にメディア王となって世を動かし、人に影響を与える力もあったんだろうなって」
そういった蔦重の魅力は、役を演じる横浜さんからも感じられたという。
「流星君は本当にずっと突っ走って、ずっと出ていて、ずっとしゃべってもいて、相当大変だったと思うのですが、見事に走り切ったそのエネルギーや、豪華なキャストを引っ張っていく力は、蔦重と同じように流星君からも感じられました、皆さんに愛されていて、流星君も皆さんを愛しているんだなって伝わってきましたし、そこも蔦重と重なって見えました」
歌磨が蔦重とそうであったように、“二人三脚”で過ごした横浜さんとの共演の日々は、染谷さんにとってどんなものであったのか。
「二人で方向性を確かめ合いながら、共有しながら一緒にお芝居することもできましたし、蔦重と歌磨にとって、どういう表現をしたら一番『べらぼう』という作品においてベストなのかを、すごく話し合って、実際にお芝居でぶつかり合って感じ合うこともできました。『戦友』のような感覚にもなれて、すごくいい経験をさせていただきました」
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