ばけばけ:なくなった焼き網よりもっと大事なこと 視聴者が最もクギヅケになった場面は? 第99回を注目度データで振り返る

連続テレビ小説「ばけばけ」のロゴ (C)NHK
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連続テレビ小説「ばけばけ」のロゴ (C)NHK

 俳優の高石あかりさん主演のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「ばけばけ」(総合、月~土曜午前8時ほか)の第99回(2月19日放送)で、視聴者を最も引き付けた場面はどこだったのだろうか? テレビの前の視聴者が画面にクギヅケになっていた割合を示す「注目度」(REVISIO社調べ、関東地区、速報値)の1分ごとの推移を調べたところ、最高値は午前8時13分の67.7%だった。

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 「ばけばけ」は113作目の朝ドラ。ヒロインの松野トキと、その夫となるレフカダ・ヘブンのモデルは、松江の没落士族の娘、小泉セツと、「怪談」などの著作で知られるラフカディオ・ハーン(小泉八雲)だ。ドラマの中では大胆に再構成し、登場人物名や団体名などは一部改称してフィクションとして描くという。

 ◇正木の推理で、焼き網盗難の犯人捜し開始!

 松野家から、朝食のトーストを焼く、大事な焼き網がなくなった! 第99回は、正木(日高由起人さん)の推理を聞きながら、犯人探しが始まる。家族一同が注目する中、正木は一人一人の動機を推察していく。始めは冗談と笑っていた一同も、次第に互いに互いを疑い始めてしまう。

 テレビの前の視聴者のうち、画面を注視していた人の割合を示す「注目度」は、主題歌が流れるオープニングの時間以外は、ほぼ60%前後を行ったり来たりと低迷。辛うじて60%台後半に達したのは、「午前8時8分」と「午前8時12、13分」の2回だけだった。

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 ◇松江にあって、熊本にないもの

 注目度65.4%を記録した午前8時8分は、正木の推理から始まった長い犯人探しの場面から、第五高等中学校の職員室の場面へと切り替わったあたり。ストーブにあたりながら、ヘブン(トミー・バストウ)が学校で朝食を食べていると、同僚教師のロバート(ジョー・トレメインさん)が「珍しいね。学校で朝食なんて」と声を掛ける。ヘブンの「日本滞在記」を読んでいるところで、今度感想を伝えるという。「二冊目は書いているのかい?」と聞くロバートに、ヘブンは「松江と違って、創作意欲をかき立てるものが何もない」と答えるまでが8分台だ。

 今週のテーマは、おそらく「なくなった焼き網」ではなく、なぜヘブンが書けなくなったかだ。ヘブンは続くシーンで、「ここは日本ではないみたいだ」と熊本の魅力のなさを嘆くが、ロバートは「それは、熊本のせいなのか?」と確信をつく。松江にあって、熊本にないもの。それは何なのか? 視聴者にも考えさせるようなシーンだった。ひょっとしたらヘブンを触発する錦織(吉沢亮さん)のような、優秀な協力者なのかもしれない。

 ◇2人で散歩 トキがヘブンに聞いたことは?

 この日の最高値67.7%を記録した午前8時13分は、直前の午前8時12分(66.1%)から連続して高い注目度となった。

 午前8時12~13分は、ヘブンがトキ(高石さん)を誘って散歩に出かけるシーンで、熊本の市街地を一望できる高台に到着したあたりからが午前8時12分台。顔を隠すことなく散歩を楽しめるようになったトキは、ヘブンとの時間を本当に楽しめている様子だ。

 午前8時13分台は、トキとヘブンは座って、じっくり話を始める。この場所のことを本に書けないかとトキが尋ねると、ヘブンは「コノバショ、ブアツイホン、カク、デキル」と答え、トキはホッとした表情を見せる。ここまでが13分台。

 実は続く14分台で、ヘブンは「デモ」と続け、「ソノチカラ、ワタシ、ナイ」と答える。「ザンネン」というヘブンに、トキはかける言葉がない。

 この日の2回のピークはいずれも、ヘブンがなぜ書けなくなったのかに関連する場面だった。なくなった「焼き網」と、ヘブンが書けなくなったことは何かつながっていくのだろうか。

 活用したデータは、関東の2000世帯、関西の600世帯で番組やCMの視聴状況を調査しているREVISIO社が公表している独自指標の「注目度」(関東地区、速報値)。人体認識センサーを搭載した専用機器でテレビ画面に視線を向けているかを常に計測し、テレビの前にいる人のうち、番組を注視していた人の割合を算出している。(文・佐々本浩材/MANTAN)

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