ワンピース
第1160話 雪原の邂逅 呪いの王子ロキ
5月3日(日)放送分
アニメなどが人気の「機動警察パトレイバー」の新作アニメ「機動警察パトレイバー EZY(イズィー)」のメカニカルデザインの海老川兼武さん、CG監督の森泉仁智さんが制作の裏側を語った。第1章の本予告に零式やヘルダイバーが登場したことも話題になっており、零式のデザイン、CG制作の裏側も明かされた。
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やはり零式の登場はビックリしましたよね。今回自分が担当させていただいたのは、3Dモデルに起こすためのフォルムの調整とディテールアップの作業でした。出渕裕監督からは「イングラムの後継機とわかるスタイリングに調整してほしい」とのオーダーをいただきました。過去に商品化された立体物などは異形なバランスに寄ってる感じのものが多いのですが、EZY版の零式はその辺り少し抑えた感じになっております。子供の頃から大好きだったあの零式を、オリジナルデザイナーでもある出渕監督監修の下でEZY版としてあれやこれと相談しながらブラッシュアップできる作業は、本当に幸せでした(笑)。
CGは構造上の嘘がつけない側面があるため、人物との対比(主にコックピット関連)のスケール調整が最も苦心したポイントでした。また、モデリングのために情報量を上げる作業もやはり大変でしたね。第3話にはコミック版にしか登場しないEX-13という機体の内部フレームが登場するのですが、こちらもまずは外装を含めて全体をデザインし、そこから内部構造を詰めていくという段取りを踏んでおります。
私の担当ではないのですが、やはりイングラムプラスですね。イングラムプラスがすごいのは、EZYのどの版権イラスト見ても、一目でちゃんと“EZYの新しいイングラム”ということが分かるんですよね。違和感なくイングラムと認識できるのに、ちゃんと新しいイングラムになってる。元のイングラムから意図的にラインを外した肩の形状が、すごくフックになってるのだと思います。自分が担当した中だと……オープニングにチラッと登場したりもしてるのですが、そちらはまた別の機会に…。
例えば1990年代の建設機械などもゴツゴツしたイメージが強かったですが、現代では流線型のきれいなラインが入っていたりもします。そういう30年の進化をレイバーにも重ねられたら良いなと、意識しました。過去作は「10年後あるかもしれない未来」に存在するレイバーという立ち位置でしたが、今回はその「あるかもしれないレイバーがあった世界の30年後」という少し難しい立ち位置です。元の世界観を壊さぬよう、パトレイバーにほんの少しだけでも新しい「30年の進化」を残せたらいいなと思っています。
久し振りとなる新作「パトレイバー」です。長年応援してくださっているファンの皆様にも、今回、初めて触れる方にも楽しんでいただける楽しい作品になっていると思います。新しい特車二課の面々が織りなすドラマと一緒に、3DCGでアップデートされたレイバーたちも本作の大きな見どころの一つになってると思います。ぜひ劇場のスクリーンでその動く姿をチェックしてみてください!
イングラムの3Dモデル制作は出渕さんのOKがなかなか出ず、何度も修正を行いました。出渕さんの頭の中にイングラムの3Dがあって、それと3Dモデルデータとの印象が違うのだろうと考えるようになってから、出渕さんが描かれた設定の3面図を何度も見直し、自分の頭の中で3Dを再構築して改めて実際の3Dモデルデータ調整を行い最終のモデルデータが完成しました。イングラムは特にメカの内部構造の設定がしっかりと理屈が通った状態で描かれていたため、その構造を加味して3Dが可動するように作っています。ただ設定の理屈通りに作ってもよいコマが作れないときもあるので、そこはなるべく作画にも見劣りしないようにCGで表現をしています。
作画のキャラクターと3Dのレイバーや車両が乖離しないように気を付けました。アニメーションの作業ではフルコマをメインにするのではなく、コマ抜きをメインとした作り方をしました。見た目も作画のキャラクターのセルとなじむように、セルに近い表現かつブラシ処理や特効などのニュアンスを入れて素材を作成しました。背景や人との対比(サイズ感)にはとても気を使っています。実際に存在した場合の大きさを想像、実感してもらえるようにしています。
イングラム2号機、零式は思い入れもあり気に入っています。2号機は頭部の形状は出渕さんと何度もやり取りして作成しました。零式はモデルはもちろんですが、アニメーションでも旧作の印象を崩さず、零式らしさを補完したつもりです。改めて旧作を何度もみながら作りました。
レイバーの内部構図の設定がないものは、近い実在する重機の構造を調べ、イングラムの内部構造を参考に可動の仕方を想像して、メカニカルな動きの印象になるようにアニメーションさせました。また、重さが出るように光源と影の出方も工夫しています。ちょうど会社の窓から工事現場が見えているので、動いている重機を見ることができ、それらもよい参考になっています。
--最後に、EZYの魅力を教えてください。
特車二課らしい個性豊かなキャラクター達が繰り広げる人間ドラマが「パトレイバー」、そして今回の「EZY」の魅力の一つだと思います。当然イングラムも活躍します。そして10年後においては定かではないですが、実在する街が出てきたり、現在の延長を描いているので、「EZY」が想像したちょっと未来の10年後も見ていただく際の楽しみの一つかと思います。
「機動警察パトレイバー EZY」は、労働人口減少が進み、AI技術による自動化が進んだ2030年代の日本が舞台となる。かつて最先端技術だったレイバーは、社会基盤を支える一部として定着。人が搭乗するスタンドアローン型のレイバーは、自立型ロボットへの代替が進み、時代遅れとなりつつあった。時代が変わろうとも、特車二課の仕事は変わらず、人と街を守る。第二小隊は旧式98式AVイングラムをチューンナップしたAV-98Plus イングラムと共に、知恵と勇気で新たなテクノロジー犯罪に立ち向かう。
「機動警察パトレイバー」を手掛けた伝説のクリエーター集団「HEADGEAR(ヘッドギア)」のメンバーでメカニックデザインを担当してきた出渕さんが監督を務め、同じく「HEADGEAR」の伊藤和典さんが脚本、シリーズ構成を担当。J.C.STAFFがアニメを制作する。全3章、全8話構成で、第1章が5月15日、第2章が8月14日、第3章が2027年3月に劇場公開される。
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