山本耕史：白石は「出てくるとザワザワする人物に」　「クロサギ」Pが明かす期待と信頼

　詐欺師同士の頭脳戦を描いたマンガ「クロサギ」シリーズ（小学館）を実写化した連続ドラマ「クロサギ」（TBS系、金曜午後10時）。本作で、人をだまして金銭を奪う詐欺師“シロサギ”の白石陽一を演じるのが俳優の山本耕史さんだ。ドラマを手がける武田梓プロデューサーは、白石について「画面に出てくるとザワザワする人物であってほしい」と語る。武田、那須田淳の両プロデューサーに、山本さんの起用理由と現場での姿について聞いた。

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　◇「絶対に面白いシーンになる」　山本耕史が与える説得力

　ドラマは、詐欺で家族を失った黒崎高志郎（平野紫耀さん）が、詐欺師をだます詐欺師“クロサギ”となって詐欺師に立ち向かっていく。

　山本さん演じる白石は、個人の金銭は狙わず、腐った大企業のみを標的とする“シロサギ”で、黒崎のライバル的存在にもなっていく。武田さんは「詐欺師だけど、そこらの詐欺師とは違っていて、黒崎にも視聴者にも『何なんだ』と思ってほしい存在」だと説明する。

　加えて「画面に出てくるとザワザワする人物であってほしい」といい、「白石が出てくると『絶対に面白いシーンになる』と感じさせてくれる。山本さんに演じていただくことで、それがより保証されると思いました。視聴者の皆さんには、何かが起こるという期待をしながら見ていただきたいです」と語る。

　◇白石の面白さを「的確に表現」　台本にはない“味付け”も

　山本さんについて「台本を読んだだけで、白石のどこが面白いのかを理解してくださって、それを的確に表現してくださっている」という那須田さん。「百戦錬磨の経験をお持ちで、引き出しの多さも実感しています」と話す。

　武田さんは「現場でもいろいろとアイデアを出していただいて。台本にはありませんでしたが、ライターやペンをくるくる回したり、視覚的にもキャラクター付けをしてくださっています」と裏側を告白。「ただ電話をしているだけでも、視聴者が見ていて楽しくなるような画（え）になるので、そこはすごくありがたいです」と信頼を寄せる。

　11月4日に放送された第3話では、黒崎に手を貸すふりをしつつも、実は詐欺師界のフィクサー・桂木敏夫（三浦友和さん）の考えを読み取り、桂木の逆鱗に触れないように行動するという一枚上手な姿が描かれ、SNSでは「山本耕史さんのくせもの感すごいな」「白石に説得力がありすぎる」などと話題を呼んだ。ともに復讐（ふくしゅう）のために詐欺に手を染めながらも、その名前からも対極にあることをうかがわせる白石と黒崎。2人の間にどのような展開が繰り広げられるのか注目したい。