TBS系「日曜劇場」(日曜午後9時)枠で放送中の連続ドラマ「ラストマン-全盲の捜査官-」が、6月25日についに最終回を迎える。主人公・皆実広見役の福山雅治さんと、護道心太朗役の大泉洋さんの息の合ったやりとりは、毎週のようにSNSで話題となってきたが、今作の編成プロデュースを担当する東仲恵吾さんは「思っている以上のバディー感をお二人が構築してくださった」と話す。最終回の放送を前に、撮影の裏側を振り返ってもらった。
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ドラマは、「グランメゾン東京」「TOKYO MER~走る緊急救命室~」「マイファミリー」など数々の日曜劇場を手がけた黒岩勉さんが脚本を担当する、1話完結の完全オリジナル作品。周りに助けを求めることができる、全盲の人たらしFBI特別捜査官・皆実と、他人を信じず己だけを信じて、一人で生きてきた刑事・心太朗という、真逆の凸凹コンビが難事件に挑んできた。
福山さんと大泉さんのタッグについて、「期待を越えてきたというか、どんどん役を膨らませてくれましたし、役を立体的にしてくださった」と話した東仲さん。二人の共演は、2010年のNHK大河ドラマ「龍馬伝」以来、13年ぶりとなるが、撮影現場では、福山さんや大泉さんを中心に、丁寧にキャラクターが構築されてきた。
「扱っている事件が事件なので、なかなかシリアスなところはありますけど、福山さんは、ゲストの方を含め、気兼ねなくいろいろな方とお話しされていました。大泉さんは大泉さんで、MCのように現場をまわしながらやられていて。和気あいあいとしていて、キャストだけではなく、スタッフも一緒に楽しくなっちゃうような現場でした」
そんな撮影現場では、撮影に入る前に、福山さんと大泉さんに時間をもらい、二人だけのリハーサルを実施した。「これは結構、珍しいことかもしれないですけど、一日一回、時間をいただいて、二人で過ごすシーンのリハをやったんです。そこで、どれくらいの距離を取るのかなど、やりとりしていったんです」と裏側を明かす。
SNSでは、福山さんと大泉さんのコミカルなやりとりを、今か今かと待ち構えている声も上がるほど人気だが、実は福山さんと大泉さんが演じる前の段階では、そこまでコメディーに振っていなかったという。
「最初に黒岩さんとお話をしている中で、公私ともに仲が良くて、俳優さんとしてトップクラスのお二人がやるのであれば、二人のやりとりはある程度、形を作れば大丈夫、という思いがあって。お二人の丁々発止を楽しみつつ、そこにひとさじの“ちょっと抜ける要素”を入れて。あとはお二人がどう演じていくんだろう?と期待を込めていたんです」
たとえば、第6話(5月28日放送)のラストでは、皆実と心太朗が視覚障害者用の将棋を楽しんでいるシーンが放送された。「4六角」と言うが、駒を動かさない皆実。心太朗は「自分で動かしてくださいよ。せっかく視覚障害者用の将棋買ってきたんですから。動かせますよね?」と促す。
すると、皆実は気取った感じで「あ、4六角」と美声を披露。心太朗は「何いい声で言ってんですか!」とツッコミを入れる展開だったが、これはアドリブだったという。「セリフもあったのですが、それを上回るようなアイデアをお二人が出してくれて。想像つかないようなところをやってきて、お二人のやりとりは面白いです」と明かす。本編の流れとは合わず、泣く泣く使用しなかったアドリブもあるのだという。
そんな今作も、いよいよ最終回を迎える。東仲さんは、「ものすごく面白くなっていると思います。自信を持ってお届けできると思うので、ぜひご覧ください!」と呼びかけた。
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