ここ1年間で一番読まれたマンガ媒体は「週刊少年ジャンプ」で、2位がアプリの「comico(コミコ)」、3位が「LINEマンガ」――。フィールズ総研が紙のマンガ雑誌とデジタルマンガ(電子マンガ)の読者動向を調べたところ、女性を中心にデジタルマンガが浸透しつつある実態が明らかになった。
ウナギノボリ
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今回の調査はフィールズ総研が2015年12月16日~22日にインターネットで実施。余暇行動の実態や背景にある価値観などについて400問の設問を設け、6~64歳の男女1万人から回答を得た。ここ1年間で最もよく読んだマンガ媒体を聞く質問では、紙の雑誌や無料アプリなど33媒体から一つだけを選ぶ形式を取った。
1位の「週刊少年ジャンプ」(集英社)は22.2%で他の媒体を圧倒したものの、2位のcomicoは9.4%、3位のLINEマンガは6.1%で、小学生層を中心に人気の小学館の人気マンガ誌「月刊コロコロコミック」(4位、5.7%)と、講談社の看板マンガ誌「週刊少年マガジン」(5位、5.5%)を上回った。7位にも「ニコニコ静画」が入っており、トップ10のうち、デジタルマンガが3割を占める結果となった。
男女別では、男性は20代以下の若い世代がデジタルマンガを見ているものの、全体的に紙媒体を好む傾向だったが、女性は世代を問わずデジタルマンガが上位にランクイン。男女で好みがハッキリと分かれる結果で、デジタルマンガは女性を中心に人気を集めていることが分かった。
フィールズ総研は「紙媒体とデジタル媒体を比較した調査がなかったので今回実施してみた。ある程度の浸透は予想していたが、2位と3位にデジタルマンガが入ってくるとは驚きだった」と話している。
また、同調査によると、直近1年間でデジタルマンガを購入・有料会員登録した比率(=課金率)は3~6%にとどまった。同じタイプのサービスで、課金率が1割前後とされる基本利用料無料、アイテム課金のソーシャルゲームに比べて低く、購買力の弱い10歳代の読者を引きつける一方で、ビジネスとしては課題を残している。
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