映画「はやぶさ/HAYABUSA」(堤幸彦監督)で俳優の西田敏行さん演じる役柄のモデルともなった宇宙航空研究開発機構(JAXA)の的川泰宣名誉教授が、23日、東京国際フォーラム(東京都千代田区)で日本宇宙少年団(YAC)の子どもたちに向けて「はやぶさ」の講話を行った。
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講話はJAXAが主催する一日宇宙学習体験企画の一環で、映画の試写会も行われた。YACは的川名誉教授が副本部長を務め、次世代を担う子どもたちを対象に宇宙や科学に対する教育実践活動や国際交流を行っている団体で、全国に分団がある。この日は福島分団など東北地方と関東地方の分団の子どもたちとその親約40人が参加、的川名誉教授の話に熱心に聴き入り、メモをとる子どもの姿も見られた。
的川名誉教授は東日本大震災に見舞われた日本の現況も踏まえ、「困難を乗り越えるのにどんなことばが大切か?」を子どもたちに問いかけたり、「はやぶさ」が通信障害に陥ったときスタッフが決してあきらめなかったこと、ダメなときこそお互い励まし合うことが大切であること、エンジンが故障したときも固定観念にとらわれないでアイデアを出して新しいことに挑戦したことなどを「きずな」というキーワードでエピソードとして披露した。的川名誉教授は「『はやぶさ』が帰還したことは大きな事件ではないけれど、皆さんを元気づけた。でもそれも過去のこと。これからはまた新しい仕事をしなくてはいけない。それを担うのは皆さん若い人たちです」と呼びかけ、「宇宙とは私たちが生活しているすべて。宇宙は遠くにあるものではなくて地球も宇宙の一つ。私たちも宇宙人の一人という気持ちで生活してほしい」と話した。
講話を聴いた小学5年生の男児は「決してくじけないでやっていればそれなりのことが返ってくるんだなと思った」と話し、弟の付き添いで参加したという男子高校生は「危機に直面したときに仲間がいて、強い意志を持ってお互いの気持ちを高め合うことで危機を乗り越えていく、ということが大切なんだと思った」と感想を語っていた。
映画「はやぶさ/HAYABUSA」は、はやぶさプロジェクトの7年間にわたる挑戦と苦闘の日々を事実に基づき描き出した。竹内結子さん演じる恵は宇宙科学研究所(現JAXA)のスタッフとして、この偉業の一端を担う。恵をスタッフとして迎える上司・的川名誉教授を西田さんが演じるほか、高嶋政宏さん、佐野史郎さん、鶴見辰吾さんらが出演する。10月1日公開。(毎日新聞デジタル)
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