竹内結子:女優の存在感を消して挑んだ 映画「はやぶさ」でJAXA職員演じる

映画「はやぶさ/HAYABUSA」製作記者会見に登場した竹内結子さん
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映画「はやぶさ/HAYABUSA」製作記者会見に登場した竹内結子さん

 小惑星探査機「はやぶさ」をテーマにした映画「はやぶさ/HAYABUSA」(堤幸彦監督)の製作記者会見が25日のクランクアップを控え、23日に相模原市のJAXA相模原キャンパスで行われ、主演の竹内結子さんが登場した。役作りについて竹内さんは「監督にお会いして話したときに『エキストラから、役者はどこにいるのかと思われるくらいに存在を消してほしい』と言われました」と明かし、JAXAの職員そのものに扮(ふん)した竹内さんは「“女優”という肩書をいただいているので」と前置きしたうえで「通常はヘアメークの時間があるんですが、今回は男性陣とほぼ同じくらいに入り、支度は早いです。でもいいんです、仕事をしやすいですから。それも楽しいし、一生懸命なのが(竹内さんが演じる役の)恵の魅力です」と笑顔で答えた。 

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 映画は7年にも及ぶ宇宙の旅を終え10年6月に地球に帰還して感動を呼んだ小惑星探査機「はやぶさ」プロジェクトの7年間にわたる挑戦と苦闘の日々を事実に基づき描きだそうと、「タイタニック」「アバタ−」などを手掛けてきた20世紀フォックス映画が製作。竹内さんは宇宙科学研究所(現・JAXA)のスタッフとしてこの偉業の一端を担い、自らの生き方も見つめ直していく女性・水沢恵を演じている。

 堤監督は「はやぶさ」そのものだけではなく、出演者の話し方や服装、専門用語の使い方など“完全コピー”に近いくらい綿密に作り上げたという。JAXAの作業着姿で会見に出席した竹内さんは「JAXAの入構証を提げて楽しく“通勤”していたので、あと少しで撮影が終わるのが残念」と撮影を振り返った。

 恵を研究スタッフ兼広報要員としてスカウトする上司・的場泰弘を演じている西田敏行さんは「日本人の心に染み入る『忠臣蔵』のメンタリティーを持つ作品として位置づけている。自信や誇りをなくした日本人にとって『はやぶさ』の快挙、日本の科学技術に賛辞をささげたい」とあいさつした。映画ではほかに高嶋政宏さん、佐野史郎さん、山本耕史さん、鶴見辰吾さんが出演する。

 製作記者会見にはプロデューサーの井上潔さん、JAXA宇宙科学研究所教授の國中均さん、「20世紀フォックス映画」日本代表のジェシー・リーさんも参加した。映画は10月1日から全国公開の予定。(毎日新聞デジタル)

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