注目映画紹介:「ステイ・フレンズ」 ティンバーレイクらの清潔感でラブコメでも群を抜く出来

「ステイ・フレンズ」の一場面
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「ステイ・フレンズ」の一場面

 今年のアカデミー賞で作品賞候補となった「ソーシャル・ネットワーク」と「ブラック・スワン」にそれぞれ出演していたジャスティン・ティンバーレイクさんとミラク・クニスさんが主役を演じる「ステイ・スレンズ」(ウィル・グラック監督)が公開中だ。ヘッドハンティングされ米ロサンゼルスからニューヨークにやって来たディラン(ティンバーレイクさん)と、彼をハンティングしたジェイミー(クニスさん)。会話をするうちに恋愛観が似ていることに気づいた2人は、互いに付き合っていた相手と別れたばかりのこともあり、付き合い始めるが、互いの感情に変化が表れ……というストーリー。

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 下ネタが飛び交うしベッドシーンもあるが、まったくイヤらしく感じないのは、主演の2人の清潔感のお陰。物語はラブコメディーから正統な恋愛ドラマへと変化していくが、その展開に無理がなく、またディランとジェイミー双方が家庭に問題を抱えていることで、ヒューマンドラマとしての表情も加わった。

 共演陣も魅力的だ。ジェイミーの母親役のパトリシア・クラークソンさん、ディランの同僚のウディ・ハレルソンさん、ディランの父親のリチャード・ジェンキンスさんなど個性的な俳優が脇を固め、作品に一層の安定感をもたらしている。ニューヨークの街中での“フラッシュモブ”によるダンスパフォーマンスや、あの“HOLLYWOOD”のシンボルマークの使われ方も効果的で楽しい。監督・脚本は、前2作がいずれも日本未公開で、劇場公開は今作が初めてとなるグラック監督。ここ最近、「男と女の不都合な真実」や「抱きたいカンケイ」など、オトナのラブコメディーが相次いで公開されているが、その中で今作の面白さは群を抜いている。1日からシネクイント(東京都渋谷区)ほか全国で公開中。(りんたいこ/毎日新聞デジタル) 

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