俳優の市村正親さんが12日、「向田邦子ドラマスペシャル~蛇蠍(だかつ)のごとく~」(テレビ東京系で14日午後9時~放送)の記者発表会見に登場。ドラマでサラリーマンを演じ、初の七三分けを披露した市村さんは「高校のころから七三だけはしない人生を生きていくんだと思っていたら、63歳でやることになって。やってみるとなかなかいいもんだなって」と語っていた。
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ドラマは、向田さんが“日常に潜む家族の情念”を描いた代表作の一つ「蛇蠍のごとく」を、昭和の設定から平成の現代にアレンジしたホームドラマ。81年にNHKでドラマ化されて以来、再ドラマ化が望まれていた。鉄鋼会社の部長・古田(市村さん)は仕事一筋の堅物だったが、初めて部下の宮本(芦名星さん)にかすかな浮気心を抱く。そんな時、娘の塩子(石原さとみさん)に妻子ある男性・石沢(小澤征悦さん)との不倫が発覚し、家族それぞれが隠していたほころびが露呈する……というストーリー。古田の妻・かね子役に黒木瞳さん、塩子の元交際相手・佐久間役に中村俊介さんも出演する。
同ドラマで浮気心を抱くサラリーマン役を演じる市村さんは、「今までそういう経験はある?」の質問に、「多々ありました!」と堂々と笑顔で回答し、これには記者からもドッと笑いが。「男ですからスケベなのは当たり前で、キレイなものや露出度の高いものを見ると興奮するのは……。それをしっかりうちの息子も血をひいて、同じように同じ目線をするので、親子だなーって」と続けた。
また向田作品について「セリフがおもしろいのと、内容が“現代のチェーホフ”のような感じで、ワクワクしながらやれた。今回のドラマも昭和の話なんですが、向田作品っていうのは、時代に関係なく人間が生き続ける限りは共通するドラマだなって。これをきっかけに他の向田作品でもやりたいですね。向田邦子は永遠に不滅です」とコメントした。
また市村さんと初共演となる石原さんは「市村さんは、現場でいろんなリアクションに挑戦されていたのがすごく印象的。このキャラクターは演じる方が違ったら重くなってしまうものを、とても軽やかに演じてらして。私なんかが言うのもおこがましいですが、すばらしかった」と尊敬のまなざしを向けていた。(毎日新聞デジタル)
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