北乃きい:「アンフェア」SPドラマにかける思い 女優業への悩みも

SPドラマ「アンフェア the special ダブル・ミーニング~連鎖」への思い語る北乃きいさん
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SPドラマ「アンフェア the special ダブル・ミーニング~連鎖」への思い語る北乃きいさん

 女優の北乃きいさん主演で2011年と13年に放送されたスペシャルドラマ「アンフェア ダブル・ミーニング」シリーズの約2年半ぶり、第3弾となる最新作「アンフェア the special ダブル・ミーニング~連鎖」(関西テレビ・フジテレビ系)が9月15日に放送される。北乃さんは引き続き、熱血刑事・望月陽を熱演し、9月5日に映画最新作が公開予定の連続ドラマ「アンフェア」で主演の雪平を演じた篠原涼子さんと初共演する。北乃さんに望月役への思いや撮影エピソードなどを聞いた。

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 ◇9カ月のブランクで不安も 

 約2年半ぶりとなるシリーズ最新作で、3作目まで及ぶシリーズものは初めてという北乃さんは、現場に「今までには感じたことのない“ホーム感”を感じた」と笑う。撮影初日は監督から「おかえりー! 望月ーっ!」と叫ばれた。それを「すごくうれしかった」と振り返る。
 
 それまで9カ月間、演技をしていなかったという北乃さん。11年の女優生活で初めてのことで、現場に入るまでは不安もあり、「役作りってどうしていたっけ?」と悩むこともあったという。ただ、「やっぱり前に2作やっているのが大きくて。もしこれが初めて入る作品だったら、ダメな緊張がもっとあったと思います」とシリーズものならではの良さがあったと語る。

 昨年は日本テレビ系の情報番組「ZIP!」の総合司会に抜てきされた。こうした役者以外の活動について北乃さんは「お芝居じゃないところへのが影響ある」と考えている。それまでは、現場でも集中すると他の役者とはしゃべらず、あいさつ程度で終わっていたというが、「積極的に自分から話しかけられるようになったし、話しかけても集中が切れなくなった」といい、「(声優の仕事で)アフレコを録っていても収録部屋から出ないで、こもる人だったけど、今は部屋から出て、部屋に戻っても(役が)抜けてない感じ。いい方向に変わったと思う」と話した。

 ◇「女優向いてない」悩みも 寺島進から助言も

 前作では役作りのために髪を35センチ、ばっさりカットしたが、2年半たち、今はロングヘアに戻った。「11年(女優を)やっていて、ここまで伸ばしたことがない」と笑うが、「生きてきて、ここまで長いの初めてなので、切りたくなくて。でも『アンフェア』で切れ、と言われたら切るつもりだった」と役への妥協しない姿勢も示す。

 最新作では、ベテラン刑事役の寺島進さんと再び共演。寺島さんとは忘れられないエピソードがある。「前作の(撮影の)とき、『この仕事向いていないと思うんですよねー』と言ったら、寺島さんが『俺もいまだに向いてないと思ってる。よく分かんないけど、役者ってそういうもんだと思うよ』って言われて……。すごく深刻に思ってたので、寺島さんもそうなんだと思ったら考え方が変わって。その言葉で仕事を続けようって思った」と打ち明ける。寺島さんとは「すごく大きな出会い」といい、女優人生の中でのターニングポイントになったと語る。

 今作の望月は「1、2作目とは全然違う」と語る北乃さん。望月の成長が見どころの一つという。「今まで笑うシーンがなかったんだけど、3作目で笑顔になるシーンがあります。こういう表情するんだとか、今までの望月からするとびっくりするような監督の演出が入っていて。すごく楽しい」と笑顔で語った。

 <プロフィル>

 きたの・きい。1991年、神奈川県生まれ。2005年「ミスマガジン2005」のグランプリを若干14歳で受賞後、CMや映画、ドラマへ出演。07年に主演映画 「幸福な食卓」で第31回日本アカデミー賞新人俳優賞・第29回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞。9月15日に放送予定の「アンフェア the special ダブル・ミーニング~連鎖」で主演・望月陽を演じる。

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