篠山紀信:渡辺謙、広瀬すず、宮崎あおいらの「見たことない顔」撮影

篠山紀信さんが7人のキャストを撮影した映画「怒り」のポスタービジュアル(C)2016「怒り」製作委員会
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篠山紀信さんが7人のキャストを撮影した映画「怒り」のポスタービジュアル(C)2016「怒り」製作委員会

 写真家の篠山紀信さんが、吉田修一さんの小説が原作の映画「怒り」(李相日監督)のポスタービジュアルを撮影したことが13日、分かった。篠山さんが映画のポスターを撮影するのは初めて。主演の渡辺謙さん、妻夫木聡さん、綾野剛さん、松山ケンイチさん、広瀬すずさん、宮崎あおいさん、森山未來さんといった豪華キャストを撮影した篠山さんは「今まで何度も撮影している役者の見たことのない顏を撮影できたと思います」とコメントしている。

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 同作を担当する川村元気プロデューサーは「俳優7人ではなく、登場人物7人を撮ってほしい。役のままの顔が見たい」と依頼したといい、篠山さんは快諾。ポスタービジュアルは演じている役のまま撮影するため、映画の撮影中の早朝や深夜、撮影終了直後などに行われたという。

 「ロケ現場に向かう前、早朝の六本木のスタジオに私はいた。漁協で働く格好に長靴を履いて」と役そのままで撮影に挑んだという渡辺さんは、これまで何度も篠山さんに撮影されたことはあるが、「ファインダーをのぞく紀信さんから『見たことない顔だなあ』と、うれしい言葉をいただいた」と明かしている。

 また、篠山さんも「これまで俳優を撮影することがあっても、役を引きずったままの役者をスタジオで撮影をするのは初めての経験で、面白く、ぜいたくな時間でした。スタジオで撮影しているのに、どこかドキュメンタリーのようだった」と振り返り、「これだけの役者が集まってくると、不思議な力が湧いてくるポスターになったと思います」と自信を見せている。

 「怒り」は、吉田さんが2012~13年に読売新聞で連載し、14年に中央公論新社から発売した小説が原作。東京・八王子で夫婦が惨殺され、殺害現場に血文字で「怒」という文字が残される事件が起き、犯人は逃亡。1年後、千葉の漁港で暮らす洋平(渡辺さん)と愛子(宮崎さん)の前に現れた田代(松山さん)、東京の大手企業に勤める優馬(妻夫木さん)が街で出会った直人(綾野さん)、沖縄の女子高生・泉(広瀬さん)が無人島で遭遇した田中(森山さん)、という3人の“疑惑の人”を中心にストーリーが展開する。

 映画の撮影は15年8~10月に東京都内や千葉県、沖縄県などで行われ、作品は今月に完成。9月17日に全国で公開される。

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