前園真聖:おこりんぼう克服で声優デビュー 「アングリーバード」に参戦

映画「アングリーバード」の日本語吹き替えキャストに起用された前園真聖さん
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映画「アングリーバード」の日本語吹き替えキャストに起用された前園真聖さん

元サッカー日本代表の前園真聖さんが、ハリウッド製作の劇場版3Dアニメ「アングリーバード」(10月1日公開)の日本語吹き替え版で声優デビューすることが14日、明らかになった。同アニメは、主人公でおこりんぼうの鳥・レッドの冒険を描いた物語で、前園さんは、二枚目でモテモテの鳥・ジョニーと、鳥たちに攻撃を仕掛ける豚・ピッグセブンの2役を演じた。怒りと上手に付き合うための心理トレーニング「アンガーマネジメント」のファシリテーター資格を取得していることから起用されたという前園さんに、アフレコの感想や、資格取得の理由、今後の活動について話を聞いた。

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 「アングリーバード」は、世界で30億ダウンロードされた大人気ゲームを初めて映画化した。製作は「怪盗グルーの月泥棒」(2010年公開)のジョン・コーエンさんで、鳥たちが平和に暮らす島・バードアイランドを舞台に、おこりんぼうのレッド、お調子者のチャック、ビビりのボムの3匹が、盗まれた大切な「たまご」を取り返すために大冒険を繰り広げる。主人公・レッドの日本語吹き替え版声優は“日本一のおこりんぼう”キャラの坂上忍さんが務める。

 ◇モテ鳥役は「昔の自分を思い出して」 豚役は「ペットを参考に」

 --アフレコ収録を終えた感想は

 自分の言葉ではないイントネーションや役など、難しさもありましたが、指導してもらいながら非常に楽しくやらせてもらいました。

 --鳥のジョニーと豚のピッグセブンの2役。役作りの準備はしましたか

 事前に少しインフォメーションをいただいて、自分なりに考えたのと、豚役は、うちに(ミニ豚の)ペットのセブン君がいるので、表情とか鳴き声などを観察しました。

 --鳥のジョニーは、島一番のモテ男ですが、自分でも納得の配役でしょうか

 今の僕では、ちょっと違うかな(笑い)。昔はモテましたけど、今はみなさんに笑っていただいている部分があるので。タイプが違うかなと思ったんですが、昔の自分を思い出しながら演じさせていただきました。

 --今後、声優に挑戦していきたいですか

 今の僕の立ち位置としては、スタメンではなくてつねにベンチに座っているイメージ。来たものはやらせていただくというスタンスなので、そのときに考えたいと思います。

 --ハリウッド作品の声優ですが、今後、世界進出も視野にありますか

 いえ(笑い)。ただいろんなことにチャレンジさせてもらえる場をいただけるのはうれしいことですから。さっき言ったように、ベンチで待機しつつ、失敗を恐れずいろんなことにチャレンジしたいと思います。

 ◇暴行事件の反省からアンガーマネジメント受講 禁酒も継続中

 --今作への起用は、前園さんがアンガーマネジメントのファシリテーターの資格を持っていることが決め手になったそうですが

 映画の内容を聞いて、すごく共感できる部分がありました。主人公のレッドくんはコミュニケーションがなかなかとれなくて、おこりっぽくて。でも、怒りを逆にパワーに変えて仲間たちと目標に向かっていく。僕もアンガーマネジメントを学んで、共感する部分があったので、話をいただいたときはうれしく思いましたし、ぜひやりたいと思いました。

 --前園さんがアンガーマネジメントを学ぼうと思った理由は

 お酒の件(2013年の飲酒による暴行事件)がありまして。自粛期間があって、その間いろいろ考える時間もありましたし、たまたま縁あって、そういう話もいただいて。自分にプラスになることだと思ったし、自分の欠点を見つめ直すという意味ではすごくいい出会いでした。

 アンガーマネジメントで、怒りと上手につきあって、それを自分のパワーに変えていくことを学んで、普段の生活の中でもすごく役立つことがあった。現役のスポーツ選手のときはそういうものをうまくコントロールできていたのに、引退してからはなかなか難しかったのですが、今は怒りをなくすというよりも、自分で診断できるようになりました。

 --作品の劇中では、アフレコで酔っ払うシーンもありましたが、禁酒は続けているのですか

 そうですね、禁酒して2年半くらいになります。最近、周りが飲ませようという雰囲気になっているんですよ。でも、逆に飲まないようにって自分では思っているんです。

 --劇中では主人公のレッドがアンガーマネジメントを受講するシーンも出てきますが、前園さんがレッドに教えたいことは

 レッドくんがそういう欠点を克服していく映画になっているので、僕からは特に言うことはないです。この映画から、僕も改めて、怒りというものは使い方によっては間違うこともあるけれど、上手に使えば自分のパワーにつなげられるということを学んだ。非常に勉強になりました。

 ◇「サッカー盛り上げていきたい」 リオ五輪は久保&南野に期待

 --前園さんは子供たちにサッカー指導を行っていますが、アンガーマネジメントはそういった実践にも生かしていますか

 講演などでそういう話をさせてもらうことはありますが、子供たちには、アンガーマネジメントというよりも、楽しくサッカーをすることや、仲間とコミュニケーションを取ること、礼儀の大切さを指導しています。

 --今後、指導者として、Jリーグの監督を目指す意向はありますか

 今のところは全くないですね。僕の立ち位置やいるべき場所は、自分が一番分かっているので。ただ、そういう中で、子供たちにサッカーを教えるとか、違う視点でサッカーを盛り上げていけたらとは思っています。

 --リオ五輪を控えていますが、今回の男子サッカーは期待できそうでしょうか

 予選でも一試合一試合たくましくなっていますし、23歳以下で戦うっていうのは、この年代でしか経験できないことなので、力を出し切って頑張ってほしいと思います。いろんな選手がいますが、やっぱり海外で経験を積んでいる選手にはリーダーシップを持って頑張ってほしいですし、久保(裕也選手)とか南野(拓実選手)には期待したいなと思います。

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