きのう何食べた?:原作再現の秘密は“キュンキュン”ポイント 「可愛くて、うまそう」に注力

連続ドラマ「きのう何食べた?」第9話の場面写真 (C)「きのう何食べた?」製作委員会
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連続ドラマ「きのう何食べた?」第9話の場面写真 (C)「きのう何食べた?」製作委員会

 俳優の西島秀俊さんと内野聖陽さんのダブル主演の連続ドラマ「きのう何食べた?」(テレビ東京系)。5月24日の第8話の放送では、31日の放送が「お休み」となるテロップに、SNSでは「この世の絶望を見た」「衝撃」「次回が再来週なんて!」と、第9話を待ち望む声が上がった。「神がかっている」と評判のキャスティングはもちろん、ファンが原作と照らし合わせて感心する場面の再現度の高さも人気の理由だ。同作を手がける松本拓プロデューサーに、ドラマ化のこだわりを聞いた。

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 ドラマはマンガ誌「モーニング」(講談社)で連載中のよしながふみさんの同名人気マンガが原作。西島さん演じる料理上手できちょうめん、倹約家の弁護士・筧史朗(通称シロさん)と、内野さん演じるシロさんの恋人・人当たりのいい美容師の矢吹賢二(通称ケンジ)という男性カップルの2人暮らしが、食卓を通して描かれる。

 原作がファンの多い人気作だと、自然とドラマ化のハードルは高くなるが「結構忠実にやっているはずですね。いじるにも、いじるところがないんですよ」と松本プロデューサー。「原作のいいところは浮き沈みがない。普通は、ストーリーに抑揚を付けたがったりして脚色したりもするんですが」と説明し、今回は「キャラクターも似せて、ストーリーも似せた」という。

 原作ファンが気になる若干の違いは「ドラマの時間内のストーリーを作らなきゃいけない。どうしてもつなぎ合わせないといけないので、こちらのこだわりというよりは、原作の雰囲気を壊さないための変化」と、あくまでも忠実な描写への手段だという。

 なかでも、原作の再現度を高めるためにこだわったところを聞くと、「ご飯ものなので、ご飯をおいしく見せる」という部分のほか、「登場人物がみんな可愛く見えるようにはこだわった」と明かす。特に(西島さん演じる)シロさんと(内野さん演じる)ケンジを可愛く見せるのが、原作に近づくための演出だったという。

 具体的には「内野さんの乙女な仕草」。ケンジが原作で見せるポーズの再現はもちろん、歩き方や手の動きなどで、可愛さを増している。さらに「例えば、『食費を2万5000円に抑える』という、なんとなく共感できる目標を、西島さんが顔色を変えながらやっていること。スーパーで、ちょっとでも安いものを選ぶ行動って可愛いじゃないですか」と説明。「原作の“キュンキュン”ポイントを大事にした」という。

 よしながさんが描く2人について「先生も、2人をかっこよく描いているところもあれば可愛く描いているところもある。なかでも可愛く描かれているところが、ドラマには大事なんじゃないかと思う」と力を込め、「2人が可愛くて、飯がうまそう。そこを見てほしい」と語った。

 6月7日放送予定の第9話では、同期の結婚パーティーに出席したシロさんが、独身のために周囲の女性たちから猛アピールされて困惑。まともな食事ができなかったシロさんは、帰宅してナポリタンを作るが、久々のひとりごはんに味気なさを感じる……という展開。予告映像ではシロさんが「俺とおそろいで、指輪買ってやるって言ったらどうする?」とケンジに提案する、原作のシーンが“再現”されている。今後もたくさん見られるに違いない“キュンキュン”ポイントに注目だ。「きのう何食べた?」は毎週金曜深夜0時12分に放送。

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