東海テレビ新社長:大人の土ドラに新方針 「地元題材ドラマやるべき」

会見した東海テレビの小島浩資・新社長
1 / 1
会見した東海テレビの小島浩資・新社長

 6月27日付で就任した東海テレビの小島浩資(ひろし)新社長が7月17日、名古屋市内で会見した。同局制作・フジテレビ系で全国放送されているオトナの土ドラ(毎週土曜午後11時40分)について、東海エリアを題材にした作品の可能性について聞かれると「やりたい。全国ネットのドラマのレギュラーを唯一持っている在名局の、うちがやらなきゃいけない。使命感があります」と“新方針”を打ち出した。同枠は放送中の「仮面同窓会」で20作目となるが、これまで東海エリアを大々的に取り上げた作品は放送されていない。

あなたにオススメ

 オトナの土ドラは、52年の歴史を誇った同局制作・フジテレビ系放送の“昼ドラ”と“バトンタッチ”して2016年にスタートした連続ドラマ枠。ユースケ・サンタマリアさんが主演した第1作のサスペンス「火の粉」のほか「限界団地」「絶対正義」などが「怖い」と話題になったほか、真矢ミキさん主演のヒューマンドラマ「さくらの親子丼」が2シーズン制作され、WOWOWとの共同制作作品も放送されている。

 小島社長は、同枠について「うちが生き残るコンテンツの柱の一つ。やり続けていかなくてはいけない」と述べ、「名古屋や岐阜を題材にして、全国ネットで放送するドラマができないかというと、そんなことはまったくない。そういうドラマを全国の人は渇望している。岐阜の山奥の女子高生の話とか、熊野古道を歩いているおばあさんの話とか。地元を題材にしたドラマも絶対にあるべき」とコメント。またキー局のフジテレビとの関係にも触れ、「フジテレビとの交渉次第。我々が思う企画がキャッチボールの中で潰されたりしますが、やりたい」とした。

 また同局制作の番組全体との関わりについては「一視聴者でありたい。視聴者として意見は言う。気をつけたいのは送る側として意見が偏らないようにすること。番組の細かい演出やキャスティングに口を出さないでいきたい」と述べた。

 小島社長は1958年12月16日生まれ。愛知県出身。1981年、名古屋工業大学工学部を卒業し、東海テレビに入社。趣味はサックス。就任にあたって「営業畑で歩み、記者、番組の制作経験はないが、入社以来40年間、売る立場から自社制作番組のほとんどに携わっている」とし、「(これまでの)地域密着、地元重視を継承して、さらに充実させたい」と方針を語った。

テレビ 最新記事