2月1日スタートの連続ドラマ「アリバイ崩し承ります」（テレビ朝日系、土曜午後11時15分）で主演を務める浜辺美波さん。ドラマは時計店で働く好奇心旺盛な美谷時乃が、時計修理と並行して事件の真相を解明する謎解きミステリー。名探偵役を演じる浜辺さんに、ドラマの役への思いや探偵役を演じる楽しさ、さらに大活躍の2019年の思い出や今年の目標などを聞いた。

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　◇名探偵役で決めぜりふも披露「気合が入る」

　ドラマは、「2019本格ミステリ・ベスト10」で1位に輝いた大山誠一郎さんの同名小説（実業之日本社）が原作。祖父の跡を継いで時計店を営む主人公が、“時計店で働く者こそ、時間にまつわるアリバイ崩しに適任”という信念で、時計修理と並行して事件の真相を解明するミステリー作品。ドラマは1回5000円で時計や時間に関わる“アリバイ崩しを承る”時乃（浜辺さん）と、時計店の裏の母屋に下宿する左遷されてきた警察キャリア、察時美幸（さじ・よしゆき、安田顕さん）の“凸凹バディー”が事件を解決する姿を描く。

　同局の連ドラ初主演で、名探偵役に挑む浜辺さん。もともとミステリーを読むことが好きだといい、「好きと言っていたら、そういう作品に恵まれて。ご縁をいただいて、ありがたいことだなと感じました」と喜びを明かす。
　
　演じる時乃は、時計修理と並行して事件の真相を解明する名探偵。捜査1課に顔を出し、時には聞き込みもするなど、原作よりもアクティブなキャラクターになっているという。浜辺さんは「原作からドラマになる上で、時乃が能動的に、自分から動いていく女の子に変化していて。掛け合いも多い役なので、自分のペースを持ちつつ、個性を出して、いろんな人に聞き込んでいけるぐらいの柔らかさのある女の子になれたら」と意気込む。

　名探偵といえば、謎を解いたときの“決めぜりふ”が定番だ。劇中では、時乃が「時を戻すことができました。アリバイは、崩れました」という決めぜりふを披露する。「カッコいいですし、スッキリしますね」と浜辺さん。決めぜりふのシーンの撮影については「『分かっちゃった！』というテンションでやってほしいと言われました」と振り返り、「でも、私は“（カッコよく）決めたい”という思いがあるので、決めにかかっております」と楽しそうに笑う。

　浜辺さんといえば、昨年12月公開の映画「屍人荘の殺人」（木村ひさし監督）でも謎の美人女子大生探偵・剣崎比留子を演じるなど、名探偵の役が続く。浜辺さんは、探偵役の楽しさについて「犯人を見つけたときはスッキリしますね（笑い）」と話し、「私もミステリーを読むときは、探偵をカッコいいと思って応援しながら見ちゃうので、そういう役を演じられるのはありがたいことですし、気合が入ります」と意欲を示す。

　◇大活躍の2019年の思い出は…

　今作がテレビ朝日の連ドラ初主演となる浜辺さん。昨年も「屍人荘の殺人」のほか映画「賭ケグルイ」（英勉監督）や「アルキメデスの大戦」（山崎貴監督）で主演やヒロインの大役を務めるなど、活躍の幅を広げている。そんな大活躍だった2019年について改めて振り返ってもらうと、「高校を卒業してお仕事に一本になって、『頑張るぞ』という方向で1年やってきて……充実していた、楽しかった、という思い出ばかりです」と笑顔を見せる。

　現在19歳、今年8月に20代に突入する。「二十歳前ということで、（実年齢より）年下の役や、恋愛映画にも出演させていただいて……今しかできない縁につながることができました。この年齢だからできることを、堪能させていただいたなと思います」と充実した2019年を振り返る。

　話題作への出演が続き、女優として快進撃を続けている。プライベートでは「いい趣味を見つけたい」という願望があると明かし、背景には「賭ケグルイ」で共演した森川葵さんの存在があるという。「森川さんは趣味もちゃんと持たれていて、インスタグラムを見ていると、一人でいろんなところに行ったり、自分で作ったイヤリングをつけていたり……一人で楽しく過ごせる時間を作れる、というのはすごいことだと思うので、憧れますね。私もいい趣味を見つけたいなと思います。自信を持って『極めた』といえるような趣味を見つけていきたいなと思っています」と声を弾ませる。

　10代に終わりを告げ、20代に入る浜辺さんの2020年に挑戦したいこととは？　浜辺さんは「『二十歳になったらご飯行こうね』と言われることが多くて。精神面での意識が変わることはないですけど、交友関係の面では（10代のころとは）大きな違いがあるのかなと思っています。お酒も飲めるようになりますし……」と新しい出会いに思いをはせる。新たな経験は、仕事の肥やしにもなる。最後に「お仕事につながるようなプライベートな経験もできたらいいなと思っています」と浜辺さん。「いろんな人にお話もたくさん聞きたいですし、一人で遠いところにも行ってみたいですね」と期待に胸を膨らませていた。