BG~身辺警護人~:“バディーもの”に変貌も好調維持 設定変更で進化したもの

連続ドラマ「BG~身辺警護人~」第4話の場面写真=テレビ朝日提供
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連続ドラマ「BG~身辺警護人~」第4話の場面写真=テレビ朝日提供

 木村拓哉さん主演の連続ドラマ「BG~身辺警護人~」(テレビ朝日系、木曜午後9時)がスタートし、平均視聴率は初回が17.0%、2話以降は14%超と、好調を維持している。今シーズンでは島崎章(木村さん)と高梨雅也(斎藤工さん)の2人が協力して警護にあたる“バディーもの”に設定変更されている。進化する「BG」の魅力を分析する。

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 2018年1月期に放送された前作は、丸腰でチーム一丸となって挑む民間ボディーガードたちの物語だった。警護対象は企業の社長や裁判官、芸能人、元総理大臣や現役大臣など、いわゆる政財界の「VIP」が多く、章や高梨、菅沼まゆ(菜々緒さん)、沢口正太郎(間宮祥太朗さん)、村田五郎(上川隆也さん)がチームを組み、警護にあたっていた。

 しかし今作では、民間警備会社の身辺警護課に所属していた章が「弱き者の盾になる」との使命を貫くため、“利益優先”の組織を飛び出し、私設ボディーガードとして奮闘する姿が描かれる。

 個人事務所を設立した章は、同僚だった高梨とバディーを組み任務に当たっている。いわばフリーランスとして活躍しているため、VIPからの依頼は少ない。刑務所で服役していた元大学講師、目の見えないピアニスト、投資詐欺で無数の恨みを買う“悪党”、20年間ニート生活を続けるアラフォーの男性、商店街でカレー店を営む店主など、市井の人が警護対象になったことが、今シーズンの特徴の一つだ。

 章と高梨がただ依頼人の命を守るというだけではなく、警護を依頼しなければいけない状況に陥った背景などを描くことで、人間ドラマや群像劇としての側面も色濃い。また、警護を依頼した本当の理由が物語の後半に明かされるミステリー色の強い展開などもあり、バリエーションが広がった。依頼人のバックボーンにフィーチャーすることで、ともすればワンパターンになりかねないボディーガードドラマとの差別化が進んだ印象がある。

 ボディーガードが互いの時間を確認するため、腕時計を見せ合って「誤差なし」と報告するおなじみのセリフにも、若干の変化が見られる。第2話では、別行動をしていた章と高梨が電話越しに「誤差なし」を行い、SNSで「こんなパターンもあるのね」「新しくて面白かった」「電話越しの誤差なしたまらん」「『誤差なし』史上、1番印象に残る『誤差なし』でした」と話題になった。

 7月30日には、いよいよ最終回が放送される。最後に章は誰を守るのか、そして組織を去るきっかけとなった劉光明(仲村トオルさん)との戦いはどう決着がつくのか。進化した「BG」の締めくくりに注目だ。

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