良いこと悪いこと
最終話 真犯人、だーれだ?
12月20日(土)放送分
俳優の長谷川博己さん主演のNHK大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」(総合、日曜午後8時ほか)第34回「焼討ちの代償」が11月29日に放送される。同回では、石橋凌さん演じる武田信玄が初登場。“甲斐の虎”こと武田信玄は、言わずと知れた甲斐の戦国大名で、その軍事力は戦国最強とも言われる。ドラマでは覚恕(かくじょ、春風亭小朝さん)、足利義昭(滝藤賢一さん)と通じ、光秀(長谷川さん)と信長(染谷将太さん)を追いつめる……。ここでは石橋さんより前に大河ドラマで信玄に扮(ふん)した俳優陣を紹介する。
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1963年に始まった大河ドラマで、“戦国もの”とされるのは「麒麟がくる」を含めて20作ある。最初の“戦国大河”は1965年の「太閤記」で、このときは早川雪洲さんが武田信玄を演じた。
次に信玄が大河ドラマに登場したのは、1969年の「天と地と」。同作で高橋幸治さんが信玄役を務めると、その後は1973年の「国盗り物語」で大友柳太朗さん、1978年の「黄金の日日」で観世栄夫さん、1983年の「徳川家康」で佐藤慶さんが“信玄俳優”として大河ドラマの歴史に名を刻んだ。
1988年のその名もズバリな「武田信玄」では中井貴一さんが信玄役で主演。同作には「麒麟がくる」の“信玄”石橋さんが信長役で出演していた。
時代は飛んで2007年の「風林火山」では、この夏の日本のドラマ界を熱くさせた「半沢直樹」(TBS系)での熱演も記憶に新しい市川猿之助さん(当時は市川亀治郎)が信玄に扮した。なお、少年時代は池松壮亮さんが演じ、池松さんは同作に武田勝頼として再登場している。
さらに興味深いのは2016年の「真田丸」だ。このとき信玄は、同年1月17日放送の第2回「決断」に、“亡霊”としてたった2シーンのみ登場。せりふもなかったにもかかわらず、「存在感がすごい!」と話題となり、ドラマ公式サイトの人物紹介欄「信玄」のアクセスが急上昇した。
演じたのは、半世紀以上にわたって大河ドラマの殺陣師として活躍し、2015年10月に亡くなった林邦史朗(はやし・くにしろう)さん。「真田丸」は林さんの遺作となった。
そして、「麒麟がくる」の一つ前の“戦国大河”となる、2017年の「おんな城主 直虎」では、松平健さんが7度目の大河ドラマ出演で信玄役を務めた。以上のように、役どころにふさわしい名前が並んだ大河“信玄俳優”。石橋さんの演技にも当然、期待だ。
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