俳優の長谷川博己さんが主演を務めたNHK大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」の総集編が、2月23日午後1時5分から約4時間半にわたって放送される。語りを帰蝶役の川口春奈さんが担当。十兵衛(光秀、長谷川さん)と信長(染谷将太さん)の出会いから「本能寺の変」に至るまでを、帰蝶の目線で振り返る。
ウナギノボリ
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「麒麟がくる」は59作目の大河ドラマ。1991年放送の「太平記」などで知られる池端俊策さんのオリジナル作。ドラマでは謎めいた明智光秀の前半生にも光を当て、戦国の英傑たちの運命を描き、2月7日に最終回を迎えた。
総集編は「美濃編」「上洛(じょうらく)編」「新幕府編」「本能寺編」で構成され、NHK総合(途中ニュースで中断あり)とBS4K放送される。
美濃・明智荘の明智光秀は、新しい武器・鉄砲を手に入れるべく旅に出る。時の権力者・松永久秀(吉田鋼太郎さん)や京の名医・東庵(堺正章さん)、孤児の駒(門脇麦さん)との出会いを通して、光秀は初めて外の世界を知る。一方、長年の宿敵・尾張の織田信秀(高橋克典さん)が、美濃の斎藤利政(道三、本木雅弘さん)に和議をもちかけてくる。条件は、織田家嫡男・信長と帰蝶の婚姻。この出来事をきっかけにして光秀は信長という不思議な男に出会い、お互いに強い関心をもつ。
しかし、美濃の国内で道三の嫡男・高政(伊藤英明さん)が道三に対して兵を挙げ、道三は「信長と共に大きな国を作れ」と光秀に言い残し、壮絶な討ち死にを果たすのだった……。
道三側についたことで美濃を追われた明智家は、越前・朝倉義景(ユースケ・サンタマリアさん)の元にかくまわれる。一方、信長は、長年にわたる駿河・今川義元(片岡愛之助さん)の脅威を、桶狭間の戦での華々しい勝利によって退け、その力を揺るぎないものにしようとしていた。しばらくして、京で三好・松永の子らによるクーデターが勃発、将軍・義輝(向井理さん)が暗殺される。ぽっかり空いた将軍の座を巡り、京は二分される。
三淵藤英(谷原章介さん)ら奉公衆の計らいで、覚慶(後の将軍・義昭、滝藤賢一さん)を越前に迎え入れた光秀。しかし、朝倉義景の煮え切らない態度に、美濃の信長の元へ義昭を連れ出すことを決める。義昭を奉じ上洛を果たした信長は、ついに天下人への第一歩を踏み出すのだった……。
義昭と共に上洛を果たした光秀と信長。晴れて将軍奉公衆に取り立てられた光秀が見たものは、旧態依然としたあしき慣習がはびこる幕府の内幕であった。新興勢力である信長を敵視する朝倉義景らの不穏な動きに、信長は正親町帝(おおぎまちてい、坂東玉三郎さん)から勅命を受けることに成功、朝敵として越前攻めに乗り出す。
朝倉をかくまった比叡山延暦寺の焼き討ちを目の当たりにし、幕府は信長を危険視。義昭と信長の溝は深まり、ついに信長に対して挙兵する義昭。しかし、頼りにしていた武田信玄(石橋凌さん)の死をきっかけにあえなく敗北し、京から追放されるのだった……。
武士として最も高い官位を得た信長の横暴さは日ごとに増し、帝(みかど、坂東玉三郎さん)や朝廷、身内までもないがしろにする態度をとるようになっていた。大坂本願寺や丹波など、先の見えない戦も依然として続き、疲弊する光秀。ついに家臣・松永久秀が信長に反旗を翻し、壮絶な最期を遂げる。帝に謁見を果たした光秀は、「信長が誤った道に進まぬよう見届けよ」と命を受ける。
重臣・荒木村重までもが反乱を起こし、終わらない戦のすべての原因が将軍の不在にあると悟った光秀は、追放された義昭に会いに行く。一緒に京に帰ろうと促す光秀に、義昭は「そなた一人の京ならば考える」と告げる。宿敵・武田氏を打ち滅ぼした祝いの席で、光秀は信長に激しく叱責を受ける。屈辱に打ち震える光秀に、信長はある究極の命令を下すのだった……。
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