俳優の菅田将暉さんが6月28日、東京都内で行われた沢田研二さんとダブル主演を務める映画「キネマの神様」(山田洋次監督、8月6日公開)の完成披露舞台あいさつに登場。今作は当初、昨年3月に死去した志村けんさんが主役のダメ親父(おやじ)・ゴウ役を演じる予定だったことから、若き日のゴウを演じた菅田さんは「志村さんの本読みの回を見学してから撮影に入ったので、(自分は)志村さんの演じるゴウを想定してのお芝居。(だけど)撮り終えてからこういう状態になって……」と回顧。ただ、「沢田研二さんの演じたゴウを見たとき、どっかで僕は勝手に志村さんを感じた」とも明かし、「他にない映画に間違いなくなっていると思います」と手ごたえを語った。
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今作の撮影を振り返り、菅田さんは「山田組に参戦できたことがなによりうれしかった」と喜びを表現。また、山田組では前日に撮影したシーンを翌日にもう一度撮影することがあるという話を切り出し、「(当時は)『そんなことあるのかな』と……他の撮影現場では、そんなことってほとんどないので……。でもそれって一見、よくないことに聞こえるかもしれないけど、僕らからすると、すごくうれしくて。こんなにもう一回求めてもらえるんだ、というのがすごいうれしかった」と笑顔で吐露。続けて「幸せでした……。『まじかー』と思いましたけど」と率直な思いも明かして場を笑わせていた。
舞台あいさつには、永野芽郁さん、野田洋次郎さん、北川景子さん、寺島しのぶさん、前田旺志郎さん、宮本信子さん、山田監督も出席した。
映画は、人気小説家の原田マハさんの同名小説が原作。1920年に松竹の前身となる松竹キネマ合名社が設立され、今年で100周年を迎えることを記念して製作された。ギャンブル漬けで借金まみれのゴウ(沢田さん)は、たった一つだけ愛してやまないものがあった。それは「映画」。若き日のゴウ(菅田さん)は助監督として、青春を謳歌(おうか)していた。しかし、初監督作品「キネマの神様」の撮影初日に転落事故で大けがをし、作品は幻となってしまう。半世紀後の2020年、あの日の「キネマの神様」の脚本が出てきたことで、ゴウの中で止まっていた夢が再び動き始める……というストーリー。
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