鎌倉殿の13人:南沙良が大姫役で大河デビュー 19歳・注目の若手女優の“横顔”

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で大姫を演じる南沙良さん (C)NHK
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大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で大姫を演じる南沙良さん (C)NHK

 俳優の小栗旬さんが主演するNHK大河ドラマ鎌倉殿の13人」(総合、日曜午後8時ほか)第20回「帰ってきた義経」(5月22日放送)から、頼朝(大泉洋さん)の愛娘の大姫役で女優の南沙良さんが登場する。子役の落井実結子ちゃんからバトンを受け、大姫の成長した姿を演じる南さんは現在19歳。今年は「女子高生に殺されたい」「沙良ちゃんの休日」「この子は邪悪」といった主演やヒロイン役を務めた映画が次々と公開される、注目の若手女優の“横顔”に迫ってみた。

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 ◇初演技からすごかった? “志乃ちゃん”ではブルーリボン新人賞

 南さんは、2002年6月11日生まれ。新垣結衣さんや川口春奈さん、池田エライザさん、久間田琳加さんらを輩出したローティーン向けファッション誌「nicola(ニコラ)」(新潮社)の専属モデルとして活躍し、2017年公開の映画「幼な子われらに生まれ」で女優デビューを飾る。

 血のつながらない家族の葛藤を描いた同作で、母の再婚相手に反抗する思春期の長女を演じた南さん。メガホンをとった三島有紀子監督は当時、南さんのことを「『ヨーイ、スタート!』も知らなかったので、本当にお芝居自体初めてだったんですけど、彼女は反応力が天才的。リアルな感情のぶつかり合いを撮りたいと思ったときに、南さんみたいな反射力というか反応力(は必要)。ちゃんと突き飛ばしたときににらみますしね。そういう反射力がすごくある役者さん」と絶賛していた。

 翌2018年には初主演映画「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」(蒔田彩珠さんとのダブル主演)が公開。うまく言葉が話せないことに引け目を感じ、周囲となじめずにいる高校1年生の大島志乃として、劇中で歌声も初披露し、第43回報知映画賞や第61回ブルーリボン賞などで新人賞に輝いた。また、映画「無限ファンデーション」(2018年)では即興芝居、「居眠り磐音」(2019年)では時代劇に挑戦と、演技で勝負できる“正統派”として地位を固める。

 ◇「ドラゴン桜」でさらなる脚光 大姫役「不安よりも期待大きく」

 そんな南さんが、さらなる脚光を浴びたのが、昨年4月期に放送された連続ドラマ「日曜劇場『ドラゴン桜』」(TBS系)。民放連ドラ初出演作で、「東大専科」の生徒・早瀬菜緒を演じた。菜緒は、今まで何かに本気で打ち込んだことがない、飽きっぽい性格の“イマドキ”女子で、プレッシャーを感じやすい一面もあり、劇中では周囲に対して感情のままに思いをぶつけるシーンが度々描かれた。

 その都度、南さんは菜緒として、自分と周りの生徒との違いに焦りを覚えたり、揺れ動きやすい等身大の高校生の姿を“リアル”に表現。視聴者からも「等身大の女子高生を自然に演じててすごい」「良い意味で普通の子に見える」「うそっぽいところがないのがいい」と反響を呼んでいた。

 「ドラゴン桜」からちょうど1年。「鎌倉殿の13人」で南さんは大河デビューを果たす。

 出演発表の際、「過酷な運命をたどった大姫ですが、これから演じていく中で私の中に出来上がる大姫が、どのように仕上がるのか、不安よりも期待の方が大きくなっています」と明かし、「歴史は一つでも、その時代を生き、駆け抜けた大姫の物語に正解はなく、演じる物語は未来の私の一部になると思います。今回の役を通じ、皆様にお届けする大姫を楽しんでもらえるように精いっぱい、演じていければと思います」と思いを語っていた南さん。どのような演技を見せるのか、注目だ。

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